チェコのビール醸造博物館とノンフィルタービールのお味(2019.9 子連れチェコ・ドイツ旅 #47)
【これまでの旅程】
1日目:台風直撃予報の中、成田から上海経由でチェコのプラハへ。
2日目:朝、プラハ国際空港着。プラハ市内観光。特急列車でドレスデンへ。
3日目:特急列車でベルリンへ。ポツダム&ベルリン観光。夜、ドレスデン行きの特急列車に乗り遅れるも、何とかベルリン泊。
4日目:特急列車でドレスデンのホテルに戻り、午後からドレスデン市内観光。
5日目:ドレスデン郊外観光。バスタイ橋、ケーニッヒシュタイン城塞、バートシャンダウの温泉プール。
6日目(今日):朝5時に起きて準備。7時10分発のプラハ行き特急列車に間一髪ギリッギリで乗車、プラハ本駅で荷物を預け、普通列車でプルゼニュに向かいました。
【11:40】定刻通り、プルゼニュ駅に到着。下車します。
【チェコ・ドイツ旅:6日目その2】
ここで、長女が「頭が少し痛い」と言い出しました。
昨年、髄膜炎で2週間入院している長女。頭痛時は絶対に無理はできません。良く寝ているし、熱もないし、大丈夫だとは思うのだけれど・・・。入院以来、回復後もたまに、軽い頭痛がしたり、倦怠感を訴え数時間何もできなくなる(無気力になる)ことが見られます。回復後半年以上経過しているのですが、完全ではないのです。
どうしてプルゼニュなのか
私たちが今回の「チェコ・ドイツ旅行」の行程を組み立てるにあたり、それぞれの国の「都会、地方都市、田舎」を1か所ずつ回る、というのを軸に据えました。
ドイツの「都会:ベルリン、地方都市:ドレスデン、田舎:バートシャンダウ」はすっと決まりました。
一方、チェコの「都会:プラハ、田舎:チェスキークルムロフ(世界一美しい村)」は決めていましたが、地方都市にはいくつか候補がありました。
候補地は、プルゼニュの他、温泉の出る都市:カルロビ・バリ、チェコ第2の都市:ブルノなど。
カルロビ・バリは惹かれましたが、どうもここの温泉、飲んで楽しむことはできますが、温泉にゆっくり浸かるのは難しいんです。
飲むんなら、温泉よりビールがいい!というパパの希望で、プルゼニュに決定。
プルゼニュは、ピルスナービール発祥の地。
ビールは、大きく分けて上面発酵の「エールビール」と下面発酵&低温長期熟成の「ラガービール」の2種類があり、ピルスナービールはラガービールの一種で、1842年にプルゼニュで誕生。特徴は、淡色であること(以前は濃色のラガービールしかなかった)、独特の苦味、すっきりとしたのどごし。ラガービールの主流となり、日本を含む世界のビールの7割が「ピルスナービール」だそうです。
ピルスナービールの元祖が「ピルスナー・ウルケル」。チェコビールの代表銘柄です。そしてこのピルスナー・ウルケルは、プルゼニュでしか製造されていないのだそうです。
しかも、現地では、無濾過のノンフィルターの生ビールも注文できるらしい(注:プルゼニュ以外でもノンフィルタービールを注文できるレストランはあります)。
世界のビールの7割を占めるピルスナービール発祥の地、これは、ビール大好きのパパならずとも、行ってみたくなりました。
・・・ということで、プルゼニュを行程に入れることになり、私たちは今プルゼニュ駅まで来た、というのが現在地。
これから、トラムに乗ってビール醸造博物館に行き、ノンフィルタービール(無濾過生ビール)をランチで飲み、旧市街広場の大聖堂を見学し、トラムに乗って少し郊外へ行き、おいしいレストランで夕食・・・というのが本日のプラン。
まずは、ビール醸造博物館に向かいます。
プルゼニュ駅にはエレベーターがあったが・・・
調子の悪い長女に、がんばってもう少し歩いてもらいます。
ホームにエレベーターがありますが、「上」に行くボタンしかありません。でも、この駅には2階(こ線橋とか)がないんです。
どういうことかなとパパと話していると、「人間禁止」のようなマークが。このエレベーターは、荷物専用なのかもしれません。
先に進むと、人間用の(^^; エレベーターを発見しました。これは地下をくぐります。
駅に待合所がなかった(あったかもしれませんがすぐ見つけられなかった)ので、駅を出て、長女と一緒に休憩しようとベンチを探しますが、ベンチがどこにもありません。
エスカレーターがあったので上がってみるとそこはバスターミナルで、ベンチがあったのでようやく一休み。
プルゼニュでトラムに乗るには・・・
【11:50】目指すビール醸造博物館は、プルゼニュ駅前のトラム駅「Hlavní nádraží」からトラムに乗ること2駅、共和国広場に近い「Náměstí Republiky」駅で降り、そこから徒歩150メートルほどの所にあるようです。
私たちはまずトラムのチケットをゲットしなくてはなりませんが、どこで買えばいいのかわかりません。駅の観光案内所で売っているようなので、パパが1人でチケットを買いに行きます。
私たちはプルゼニュで4回以上トラムに乗る予定にしているので、1回券(18コルナ)でなくて1日券(70コルナ)が欲しい。
10分後、パパがバスターミナルに戻って来ました。
駅のインフォーメーションで聞いたところによると、駅では1回券しか売っていなくて、1日券は運転手から直接でないと買えないそうです。クレジットカード使用可(またはクレジットカードのみかどちらか。英語力不足ではっきり認識できず)
運転手から買えるとわかったので、元気のない長女をベビーカーに乗せ、次女は抱っこで最寄りのトラム駅「Hlavní nádraží」に向かいます。別の道に行ってしまって少し迷いました(^^;
駅に着いてトラム駅で車両を見ると・・・、ん? 旧型車両?
どうも、ベビーカーがそのまま乗り込めるような車両ではありません。
駅を観察すると、次のトラムの時刻を表示する電光掲示板に、車いすのマークがあるトラムとないトラムのあることに気が付きました。車いすのないトラムが、旧型トラムということのようです。
新型車両はローステップで、ベビーカーごと無事乗せられました。
トラムの切符購入がヤバい
ベビーカーを載せてから、パパがトラム1日券を買うべく運転手に話しかけます。
クレジットカードをやったりもったりしている間にもトラムは運行。ちょうど次の駅に着くころ、切符を2枚ゲットできました。
そして次は車内の打刻機で打刻をしなくてはなりません。
ここで、もうじき降りるべき2つ目の駅に到着します。急いで打刻した後にちょうどトラムが停車。切符を買って打刻するだけで、駅2つ分来てしまいました(^^;
あわててトラムを降りました。
私:とってもいい風景だったよ。
パパ:切符を買って打刻するので精いっぱいで、全く外見れなかった(^^;
そしてきれいな街並みを歩くこと5分。ビール醸造博物館はすぐに分かりました。
小ぢんまりした「ビール醸造博物館」
長女は調子が悪く、ベビーカーで寝ています。
【12:30】そんな状況でビール醸造博物館に到着。受付のカウンター前にベビーカーを置いて、チケットを買います。1人90コルナ。大人2人で180コルナ。入場者には、近くの4軒のレストランで使えるビールの試飲チケットがついて来ます。
この博物館の隣の有名レストラン「ナ・パルカーヌ」でも使えます。多分ほとんどの外国人観光客はこの隣のレストランで使うんじゃないかしら・・・。
ビール醸造博物館の入り口は狭い階段。ベビーカーは通れないので、受付スタッフにお願いしてみます。
パパ:ベビーカーと寝ている子どもをここに置いて行ってもいいですか?
スタッフ:それはできません。一緒に連れて行ってください。
パパ:(ぐっすり寝ているので)10分で戻って来るので、10分だけお願いします!
スタッフ:10分ならいいですよ。どうぞいってらっしゃい。
パパ:ありがとうございます!
夫婦で交互に見学する方法がありますが、お腹も空いていたし、サッと見学してしまうことに。
この博物館は、15世紀の実際のビール醸造所を改造したもの。中には、昔の酒場を再現した展示や、昔ビールの醸造に使われた道具などが小ぢんまりしたスペースに展示されています。
約束通り10分ほどの見学で、長女を迎えに行きました。
ノンフィルタービールのお味
【12:45】早速、隣のレストランへ。
ちょっとした屋外展示もあったので写真をパチリ。長女はまだ寝ています。
まずは私が次女を連れてトイレ。その間に、パパが博物館でもらったチケット2枚を提示。すると、生ビールジョッキが1つ運ばれてきました。近くのプラズドロイ醸造所で作っている、新鮮な「ピルスナー・ウルケル」のノンフィルタービールです!
パパ:すみません! 私は2つチケット渡しました。 妻の分のビールもください。(と言って2人分のビールを1人で飲むつもり)
ボーイさん:奥さんいなかったから、ジョッキにして出したんだ! そのジョッキで試飲チケット2枚分だよ!
パパ:そうなんですか、わかりました(^^)/
ボーイさんは、飲むのはパパ1人と判断して、1つにまとめてくれたんですね。それにしてもこのボーイさんがラフな感じでかっこいいんです。パブの店員、って感じ。
パパにノンフィルタービール(無濾過生ビール)の味を聞いてみます。
私:どう? ノンフィルタービールは。
パパ:う~~ん、ちょっと臭みがあるんだよなぁ。これが無濾過のクセなのかな・・・。このクセがおいしいのかもしれないなぁ。俺は、普通のビールのほうがおいしいと思うなぁ。
ま、それはそうですよね。だからわざわざひと手間かけてろ過するわけですから・・・。このノンフィルタービール、原始的なビールということなのかもしれません。
独特のクセ・臭みがあるようです。皆さんも、ぜひ一度お試しあれ!
チェコ・ドイツのテラス席では皆さんたばこ普通に吸ってます
この辺で、私たちが確信したことがありましたので1つ報告です。
それは、少なくともチェコ・ドイツのレストランのテラス席(屋外の席)では、禁煙も分煙もあまりやっていないということ。
実は、私はタバコの煙が大っ嫌い。
近くにタバコ吸っている人がいると、匂いが気になって気になって仕方ありません。
当然初めにサッと席の周辺を見回して、タバコ吸っている人がいないかどうかチェックしてから座ります。
日本ではレストランの全面禁煙が進んでいて、少なくとも分煙はたいていされていますが、ヨーロッパのほうは進んでいるかと思いきや、レストランのテラス席ではタバコ吸い放題。屋外席だと喫煙OKなのかもしれません(^^;
私たちが屋外のテラス席を好んでチョイスするからかもしれませんが、皆さん、好きにプカプカやりながらおしゃべりしています。時にはどうしても煙が流れてきたりして・・・(^^;
日本のほうが禁煙・分煙が進んでいるなんて、この点は本当に意外でした。
喫煙者の割合も、日本よりかなり多い印象を受けました。
定番レストラン「ナ・パルカーヌ」でお肉三昧
こちらは、「地球の歩き方」にも掲載されている定番チェコ料理レストラン。ネットでの評価も良く、観光客はまずここに行っておけば間違いない、というド定番のレストランです。
長女も1時間の休憩を経て、やっと少しだけ復活してきました。まだ頭は少し痛いみたいですが、ごはんは一緒に食べられそうです。
ここのランチがおいしかった!
注文したのは、伝統チェコ料理セットの2種類。どちらもポーク。
・お肉料理「Pec,ducek na kosti」(骨付きローストポーク)」(199コルナ)
・お肉料理「Vepř,krkovice,chleb(ポークネックのステーキ)」(199コルナ)
それとスプライト2つ(各47コルナ)、パパは2杯目の黒生ビール「Master tmavy 0.4l」(46コルナ)
しめて538コルナ(2,690円)の注文でした。
パパの2杯目の黒ビールは、「本日のスぺシャルビール」だったもの。パパ曰く「甘くて香ばしくて、日本では絶対飲めない癖の強い味」とのこと。私も一口だけもらいましたが、甘みを感じました。
パパは「俺はこれまでドイツで飲んだ苦いビールのほうが好きだけれど、これはこれでおいしい。ビールって、こんなにいろんな味があるのかとびっくりする」と嬉しそう。本場のビールを堪能している様子です。
パンは無料でついてきて、それぞれボリュームたっぷり。大満足のランチでした。
ガコンガコン!
食べていると、ガコン! ガコン! という金属の落下音がひっきりなしに響いてきます。何をしているんだろうと思って見に行ってみると、何と生ビールの金属樽をお店に搬入する音でした。
レストランの一角に専用のトンネルとスロープが設置してあり、奥のレストランスタッフに向け、酒屋さんが生ビールの金属樽を転がします。その時に「ガコンガコン!」という大きな音がしていたのです。20個ほどレストラン内に転がした後、酒屋さんは撤収していきました。
大満足のランチ
料理は2品しか注文しませんでしたが、ボリュームたっぷりでお腹いっぱい。私は、唐辛子のピクルスと辛味大根を残してしまいました。
それぞれ、お肉と一緒に食べるとおいしいらしいんですが、私には辛すぎて(^^;
レストランは終始満席。飲み屋みたいな感じなのか子連れは私たちくらいで、大人たちが数人のグループで昼間っからワイワイにぎやかにビールを飲んでいる光景が印象的でした。タバコも吸いながらね(^^;
食事終盤、ハエがうろうろするのが気になりました。子どもたちと、ハエを手で払いながら食事していました。料理はとてもおいしかったです。
【14:10】お会計を済ませ、トイレに行ってから外に出ました。
共和国広場へ
長女はやはり本調子には程遠く、食後すぐにベビーカーに入って寝始めてしまいました。
次女:長女ばっかりベビーカー乗ってずるい~~~!
私:長女は具合が悪いんだからしょうがないでしょ!
これから、徒歩5分ほどの所にある共和国広場に向かいます。共和国広場はプルゼニュの中心。その中心にある聖バルトロミェイ大聖堂では、301段の階段を登ると市街地を一望できるとか。
この調子だと、長女は301段の階段は無理そうです。
ここは、パパと次女で行ってもらいましょうか!
その前に、アイス屋さんが近くにあったし、食後のアイスでも食べに行こうかな~(^^)/。
次女が酔っ払いと301段の階段登りに挑戦する次回に続きます。
※世界遺産満載!子連れチェコ・ドイツ旅行記の第1話はこちら(全て無料)
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