もう、ベルリンの地下鉄で朝まで過ごすしかない・・・。(2019.9 子連れチェコ・ドイツ旅 #31)

【22:00】ドレスデン行き最終列車、私達を置いて行ってしまいました・・・"(-“"-)" ベルリン中央駅にて。

【これまでの旅程】
1日目:台風直撃予報の中、成田から上海経由でチェコのプラハへ。

2日目:朝、プラハ国際空港着。プラハ市内観光。夕方、特急列車でドイツのドレスデンへ。食堂車で夕食。夜10時にホテルに着いた後、深夜1時過ぎ、目覚ましをかけないまま眠りに落ちてしまいました・・・。

3日目(今日):5時2分に奇跡的に目が覚め、5時44分発のベルリン行き特急列車に発車数秒前に飛び乗り。食堂車で朝食。

ベルリン中央駅のおみやげ屋さんで買い物の後、Sバーンでポツダムへ。路線バスで、世界遺産:サンスーシ宮殿、観光馬車、人気ピザ屋さんで昼食、世界遺産:ツェツィーリエンホーフ宮殿観光を経て、夕方、ベルリンに戻りました。

ツォー駅から、2階建てバスでブランデンブルク門へ。その後再び2階建てバスでベルリン大聖堂を目指しますが、ボタンの掛け違いからイライラしてパパを怒鳴りつけます。

夜、駅のコンビニで夕食を買い(ドレスデンへ向かう特急列車の中で食べる予定)、ベルリン中央駅に戻りますが、特急列車は50分遅れ。レストランでビールやカフェラテで休憩していたら、まさか特急列車が予告時間の5分前に発車。いろいろあったこともあり、乗り遅れてしまいました。

【22:00】ベルリン中央駅1番線ホームで、ホテルのあるドレスデン行きの最終特急列車に乗り遅れてしまった私たち。

次善の策を考えなくてはなりません。長女はベビーカーでぐっすり。次女は私の抱っこで眠りました。

【チェコ・ドイツ旅:3日目その13】

さて、困った。

今は午後10時。まだ真夜中というわけではありません。それだけが救いでした。

まず、このホームにいてもしょうがないし寒いので、ベンチを探します。

エレベーターで1フロア上がったところにベンチがあり、そこに腰を下ろしました。

駅のインフォーメーションで聞いてみる

【22:10】駅のインフォーメーションに行き、これからドレスデンへ向かう列車はあるか、近くにホテルはあるか、ドレスデンまでのバスなどの交通手段があるか、聞いてみることにしました。

いや、ドレスデンまでは特急列車で2時間。バスの場合、仮にあったとしても、予約方法等全くわからないし、全くわからないここからスマホで様々なことを30分以上調べて結局ダメだった時の時間的リスクを感じたので、この時点でバス移動の検討はしないことにしました。

いろいろ調べてバスがあったとして、午後11時発のバスに乗ったところで、2時間後に到着であれば午前1時。そんな時間にドレスデンに着いても、どこに着くかはわからないし、深夜にタクシーが待機している保証もなく、そこからホテルまでの深夜移動は危険だとも考えました。

インフォーメーションはすぐ見つかりました。

パパ:(Eチケットを見せながら)私たちはこの列車に乗り遅れてしまいました。次のドレスデン行きの列車はありますか?

男性:ドレスデン行きは今日はもうありませんし、切符の払い戻しはできません。(カチャカチャ)これが、明日の早い時間のドレスデン行きの列車一覧です。これのどれかの切符を買って乗ってください。

パパ:わかりました。それでは、この近くにホテルはありますか?

男性:ホテルなんていっぱいありますよ!

パパ:でも、例えば、どこがありますか?

男性:駅を出て見回せば、たくさんホテルが見えますよ。

パパ:わかりました。ありがとうございました。

インフォーメーションでは、ホテルを教えてはもらえませんでした・・・。それはそうですよね(^^;。ひょっとして、ドイツ国鉄が運営している駅のホテルがあるかもと思ったんですが・・・。

ここはベルリン中央駅。日本で言えば東京駅です。東京駅を出て見えるホテルなんて、私達が泊まったことのないような高級ホテルばかりでしょう。

それに道は広く、午後10時過ぎに、ホテルを探して広大なベルリン中央駅周辺の大都会を寒い中ベビーカーを押して歩き回るなんて、自殺行為に思えました。

駅のWifiでホテルを調べる

【22:15】まず、すぐに駅を飛び出す前に、情報収集する必要を感じました。

私達はベルリンは日帰り観光のつもりでしたので、宿泊情報は全く持っていませんでした。

その前に、焦る気持ちを抑え、まずはベンチに座って気持ちを落ち着かせます。大丈夫、まだ午後10時15分、何とかなります。なるはずです。

レンタルWifiも持っていませんので、スマホは基本使えないんですが、ここはベルリン中央駅。無料Wifiがあるんじゃないかと思い付きました。

ここで、ずっとトイレに行きたかったことを思い出しました。夫婦で順番に次女を抱っこしながら、トイレで用を足します。

駅のトイレは0.5ユーロ。この時のトイレのチケットを今見返すと、午後10時19分、午後10時26分でした。この時、50セント硬貨を入れるもなぜかゲートが開かず。2ユーロ硬貨を入れたら、1ユーロ硬貨がおつりで戻ってきてゲートが開きました。

どういうこと?

パパが、グーグルマップを見ながらSバーン沿線の駅の近くのホテルを探し、いつも使っている予約サイト「エクスペディア(Expedia)」で、めぼしいホテルの空き状況を検索します。

あるホテルの部屋の空き状況を検索しようとするも、今日の日付が選択できません(すでに消えています)。

あれっ!エクスぺディアって、今日のホテルって検索できないんだ!(これは、私の誤解です。でもこの時はこのように間違って理解してしまいました ※下の「後日考」参照)

他の検索サイトを試してみることもできましたが、時間のない中、使い慣れたエクスペディアで検索したい。

今日のホテルを検索できないのなら、明日以降の日付でのホテルを検索しよう。

そして、目星をつけて、ネット予約しないままそこに行こう。今日は平日。どのホテルも多分部屋は空いているさ。

万一満室の可能性もあるから、行くのは、ホテルがある程度集まっている所にしよう。

そうして3日後の日付で検索して見つけたホテルが、ベルリン中央駅からSバーンで5駅の、「シャルロッテンブルク駅」という駅の周辺のホテルでした。家族4人の部屋で1泊12,000円ほど。ネットでの評価もGood!

東京で、東京駅から山手線で5駅と言うと、品川とか鶯谷の辺り。

グーグルマップでシャルロッテンブルク駅の周辺を見てみると、2つ星とか3つ星とかの安めのホテルが数軒ありました。

ここなら、(平日なので満室なんてことはないとは思いますが)例えお目当てのホテルが一杯でも、周囲のホテルを簡単に回ることができます。

そう思いました。

どうしてエクスペディアで当日のホテルを検索できなかったのか(後日考)

帰ってきてから日本でエクスペディアをいじってみると、当日のホテル検索もできることを確認しました。

では、なぜベルリンではできなかったのか。

一つの仮定ですが、私が見たのは日本語サイト。ひょっとして、日本時間になっていたのではないでしょうか。

ドイツ時間で午後10時過ぎでしたので、日本時間では翌日の午前5時。

日本ではもう日付が変わっていますので、「前日のホテルの予約」は、できないのです。

エクスペディアの中で標準時の選択などできたのかもしれませんが、この時はそんなこと思いつかず、当日のホテルなど生まれてこの方探したことがなかったので、「当日の予約はできないんだ!」と勘違いしてしまいました。

単純に私たちの操作ミス・見間違いの線も否定できませんが、この時、確かに当日のホテル検索はできなかったのです。

皆さんの参考になれば幸いです。

駅周辺の地図を紙にメモする

【22:30】次に私たちがやったのが、シャルロッテンブルク駅からホテルまでの地図のメモです。ここではベルリン中央駅の無料Wifiか効いているのでグーグルマップが見れますが、ベルリン中央駅から出ると、Wifiは切れてしまいます。

手帳に、簡単に地図を書きます。

手書きの地図とホテルの名前のメモだけ持って、初めて行く駅へ向かいます。うまくいくといいのですが

もう時間も遅いので、行動は早い方がいいです。

【22:50】Sバーンに乗ってベルリン中央駅から5駅目、シャルロッテンブルク駅に到着しました。

シャルロッテンブルクでホテル探し

手書きの地図を持って、駅から外に出ます。

地図と風景を見比べますが・・・、

目指すホテルがどっちの方角だか、自分の書いた地図を見てもまるでわかりません。

メモしてきた道路の法線と、実際の風景の合致点を見つけられないのです。

自分たちがどこにいるのか、どっちの方角を見ているのかわかりません。

失敗しました。道路だけでなく、大きい建物か何か、目印になるものの位置と名前を記しておくべきでした(^^;。

駅と言っても出入口は1か所ではないので、出口によって、風景が全然違うのでしょう。

困りました・・・"(-“"-)"。

あとは、通行人にホテルの場所を聞いてみるか。

ただし、私達が探したホテルは2つ星の小さなホテル。高級ホテルならいざ知らず、小さいホテルの名前なんて、地元の人でもわからないんじゃないか。

時間ももうすぐ午後11時。私たち自身、怪しすぎます

そんなことを考えていると、目の前の通りを50mほど歩いた向こうに、小さいホテルが2軒並んでいるのが見えました! やった、ホテルだ!

私達が探したホテルではありませんが、そんなに高いホテルには見えませんし、泊まれればどこでもいいのです。

早速、見えたホテルに向かって歩き出しました。

1軒目のホテル

やってきたのは小さなホテル。パパが小さな入口を開けると、ラッキーにもフロントに人がいました! やった!

パパ:今日、部屋はありますか?

おばさん:今日? ないわよ。

パパ:そうですか・・・、ありがとうございました。

すぐ泊まれるかと思いきや、まさかの満室。まぁ、こういうこともあるわよね。

大丈夫。すぐ隣もホテルですから。

2軒目のホテル

同じような小さなホテルです。ここもフロントに人がいました。良かった~~(^^)/。

パパ:今日、部屋はありますか?

おじさん:部屋はないよ。

パパ:そうですか・・・、ありがとうございました。

2軒目も満室。ま、ここは駅のすぐ前。小さくて安いホテルということで人気なのかもしれません。

それにしても、すぐ見つかるかと思っていたホテル、まさかの2連敗。

まさか次もダメなんてことは・・・

私達は、ホテルを探して、歩き始めました。グーグルマップを見た時には、駅の周辺に5~6軒ホテルはあったはずでした。

大きい交差点まで来てみると、さらに3軒、ホテルを視認しました。

良かった、ホテルがたくさんある! これでもう大丈夫です(^_-)-☆。

3軒目のホテル

【23:00】交差点の角にホテルがあったので、ドアを開けようとしますが、ホテルのドアがロックされていて開きません。木の扉のため、中の様子をうかがい知ることもできません。

まさか、ここはすでにチェックイン終了なのか・・・。無理もありません。もう夜の11時なのですから。

その近くにもまたホテルが。そちらに当たってみます。

4軒目のホテル

ここは幸い開いていて、フロントに従業員もいました。

パパ:今日、部屋はありますか?

おばさん:今日? あるわけないじゃないの。

パパ:そうですか・・・、ありがとうございました。

部屋何てあるわけないじゃないの、という態度をされ、私もパパも、完全に焦ってきていました

ドイツでは、当日の夜に部屋を貸すということはしていないのかな?

従業員の人がみんな部屋の用意を面倒くさがっているのかな?

私達、日本人だということで、宿泊拒否をされているのかな?

そんな考えが頭をよぎります。

見える範囲にもう1軒ありますので、ダメもとでそこにも当たってみます。きれいめのホテルです。ここは3つ星ホテルでしょうか。

5軒目のホテル

フロントには、ひげを生やしたかっこいいお兄さんが受付番をしていました。

パパ:今日、泊まれる部屋はありますか?

髭のお兄さん:今日は満室です。

パパ:そうですか・・・。この辺に、他のオススメのホテルはありますか?

髭のお兄さん:この辺は他にもホテルはいっぱいありますよ。探してみてください。

パパ:そうですよね・・・。わかりました・・・。

どうしよう・・・。もう、見えている範囲にホテルはありません。

外は寒いんですよ。気温は10度近くまで下がっていると思います。私とパパはともかく、子どもたちは暖を取らないと。

もう1度、ベルリン中央駅に戻ろうか。いやいや、あてがあるわけではないし・・・。

パパを走らせて、周囲のホテルを探そうか、いやいや、やみくもに走ったって、ホテルがある保証はないし。

パパが言いました。

パパ:今のホテルはロビーにソファがあったから、そこに、早朝まで座らせてもらえないか頼んでみよう!ママも付いてきて!

さっきはパパが1人でフロントに行きましたが、私達が子ども2人連れて大ピンチであることをアピールするために、私もベビーカーを押してパパについていきます。

ロビーで座らせてもらえないか交渉

パパ:今日泊まるホテルを探してるんですが、どこも満室で、困ってるんです・・・。そこのソファに、朝まで座らせてもらえないでしょうか。

髭のお兄さん:申し訳ありませんが、それはできません。

パパ:何とかお願いします! ホテルがないんです! 朝5時まででもいいです!

髭のお兄さん:ホテルなんて、探せばどこでもありますよ。朝までなら、地下鉄で過ごすのはどうですか? 24時間動いてますよ。

パパ:わかりました・・・。

【23:15】ダメでした・・・。お兄さんから言われて、地下鉄で朝まで過ごすことができるとわかりました。地下鉄はUバーン。乗ったことはありませんが、地下鉄を乗りに行くという手段があるんですね。

でも、地下鉄に朝まで乗るって、どういうことだろう。

地下鉄の駅で朝まで座っているということかな?

生まれてこの方、こんなことは考えたことがありませんでした。

今はまだ午後11時過ぎで、この通りにも人通りがありますが、3時とか4時になるとまるで雰囲気は変わることでしょう。

物陰に隠れて野宿(=寝ないで朝まで起きている)した方が、人目につくここに立っているよりは安全かもしれません。

地下鉄で夜を過ごすことを真剣に検討する

お兄さんの言う通り、地下鉄しかないか。でも、深夜の地下鉄。当然私とパパは朝まで徹夜で見張りです。

それはいいとして、強盗に襲われたら、見張りをしていても意味がありません。

地下鉄はどこから乗れるかわかりませんが、行くなら、Sバーンの動いているうちに行かなくてはなりません。

ここでもう一つの案を思いつきました。

さっきの髭のお兄さんに頼んで、タクシーを呼んでもらうという方法です。深夜の流しのタクシーは危険ですが、ホテルから頼んだタクシーなら変なことはしないでしょう。タクシーの運転手に、どこでもいいから近くのホテルに行ってもらう。

車があれば暖は取れますし、通りで右往左往している時に強盗に襲われることも回避できます。

それが一番現実的かも。

私達は夕食を食べていません。特急列車の中で食べるサンドイッチは買ってありましたが、食事のことは忘れていました。食事より、命と安全が先です。

5番目のホテルの前でそんなことを話していると、私達に向かって、日本語で話しかけてくる30代くらいの若い白人男性がいました。

手には瓶ビールを持って、ほろ酔いのようです。人の良さそうな風貌。ホテルから出てきましたので、このホテルの宿泊客の人なのでしょう。

衝撃の情報

若い男性:日本人ですか? こんなところで(ベビーカーを押した子連れの人がこんな時間に)何をしてるんですか?<日本語で>

私:あれっ、日本語お上手なんですね!

若い男性:私はチェコ人なんですが、チェコで日系企業に勤めていて、日本語少し話せます。今日は仕事の出張でベルリンに来ているんです。

私:そうなんですか! 私達、ドレスデンのホテルに泊まってるんですが、ドレスデン行きの最終列車に乗り遅れてしまって、ここで今日泊まるホテルを探してるんです。でも、どこも満室で・・・。

若い男性:ホテル探してるんですか? 全部満室? それはそうですよ。今、「イファ(IFA)」という国際見本市をベルリンでやっている関係で、今日、ベルリンとその周辺の地域のホテルは全部満室です。私の会社も、かなり以前から相当苦労してホテル取ったみたいですから。

私達:えええっ!!!!!!!

衝撃でした。

現在、夜の11時20分。

次回、1回別記事を挟んで、涙が止まらない次回に続きます。

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