世界遺産:ツェツィーリエンホーフ宮殿 ~ポツダム宣言の地~ への行き方と訪問記(2019.9 子連れチェコ・ドイツ旅 #26)
【これまでの旅程】
1日目:台風直撃予報の中、成田から上海経由でチェコのプラハへ。
2日目:朝、プラハ国際空港着。プラハ市内観光。夕方、特急列車でドイツのドレスデンへ。食堂車で夕食。夜10時にホテルに着いた後、深夜1時過ぎ、目覚ましをかけないまま眠りに落ちてしまいました・・・。
3日目(今日):5時2分に奇跡的に目が覚め、5時44分発のベルリン行き特急列車に発車数秒前に飛び乗り。食堂車で朝食を摂るも、値段が「PLN」表記のため、全然わかりませんでしたが思い切ってカード決済。
朝7時41分、ベルリン中央駅に到着しました。おみやげ屋さんで買い物の後、Sバーンでポツダム駅下車、路線バスでサンスーシ宮殿へ。宮殿見学の後は観光馬車に乗りました。ポツダムの街に向かい、人気ピザ屋さんでお昼ご飯を食べました。
【14:20】ポツダムの中心市街地の、安くておいしいローカルピザ屋さん「Pizzeria Melody」でお腹いっぱいになった私たち。次の目的地、ツェツィーリエンホーフ宮殿向けて出発します。サンスーシ宮殿同様、こちらも世界遺産です。
ツェツィーリエンホーフ宮殿までは、路線バスで向かいます。
【チェコ・ドイツ旅:3日目その8】
ツェツィーリエンホーフ宮殿までの行き方
ポツダム駅からツェツィーリエンホーフ宮殿までの直通のバス路線はありません。ポツダム駅から向かう場合、路線バスまたはトラムで5分の、中心市街地のターミナル駅「Platz der Einheit/West」で降り、そこから603番の路線バスに乗り換える必要があります。
私たちはまず、ピザ屋さんに来るときにトラムを降りた「ブランデンブルガー通り(Brandenburger Straße)」駅から南方向(ポツダム駅方向)へ向かうトラムに乗り、隣の「Platz der Einheit/West」駅で下車します。
歩いても170mしかないので、歩いて行ってもいいんですが、すっかりトラム移動の味をしめた私たち。120mも余計に歩くなんてイヤです(^^)/。
ターミナル駅「Platz der Einheit/West」はトラム駅と同名のバス停が隣接していて、いろんな路線のバスがここを経由して走っています。私たちが狙うのは北の方向へ向かう603番のバス。
ポツダムはトラムと路線バスはひっきりなしに走っている印象。
603番のバスは郊外に向かうバスなので、日本の地方都市みたいに1時間に1本(下手をすれば2時間に1本)とかかと思いきや、日本で調べてみると20分間隔での運行! さすがは公共交通大国ドイツ。路線バスでのアクセスで全く問題ありません。
【14:40】603番のバスに乗車。次女はまだベビーカーで寝ているので、ベビーカーに乗せたままの乗車です。ベビーカー対応の、ローステップのバスです。
【15:00】20分ほどで、ツェツィーリエンホーフ宮殿最寄りのバス停「Schloss Cecilienhof」に到着、下車。
バスの車内にバス停を示す電光掲示板があってわかりやすいので、降り損ねることはないと思います。万一降り損ねても、どうせ次のバス停が603番の最終停留所ですので、終点で降りて300mくらい歩いて戻れば大丈夫。
ちなみに、ポツダム駅へ帰る時も同じバス停から乗ります。
このバス、終点まで行くと折り返し反対方向の603番のバスになるので、そのまま乗っていれば駅の方向に行けるんです(行くとき同様、ターミナル駅での乗り換えは必要)。
私達は1日乗り放題チケット(A・B・Cゾーン)をベルリン駅で買っていますので、切符の心配はありません。
ただ、ここで問題が・・・。お腹いっぱいになって眠たくなったのか、もう2時間以上寝ている次女に続いて、長女まで眠ってしまいました(^^;
子どもたちが2人とも眠ってしまった時の移動パターン「長女はベビーカー、次女は抱っこ紐」にて、徒歩で宮殿に向かいます。
世界遺産:ツェツィーリエンホーフ宮殿に到着
【15:05】バス停から歩いて5分ほど、宮殿に到着しました!
サンスーシ宮殿とはまた全然違った雰囲気です。サンスーシが金閣だとすれば、こちらは銀閣、質実剛健といった印象。
正面玄関前には高さ30mはあろうかという巨大な木が数本あり、素晴らしい景観となっています。
せっかく宮殿に到着したものの、子どもたちは2人とも爆睡中。
せめてどちらかでも起きておくれ・・・、と思っていたら、2時間以上寝た次女があくびをして、目を覚ましました!
やった~~!
もう、抱っこ紐に入れて歩くの、疲れたよ~~~。助かりました(^^)/
ベビーカーでは見学できず(そういやサンスーシ宮殿もそうだった)
早速チケットを買いに行きます。入口はなかなか狭い・・・。段差もあり、ベビーカーをよいしょと持ち上げながら乗り上げます。
入り口から建物に入ると、右側に売店とチケットオフィスが。
チケット代は、大人8ユーロ、子ども6ユーロ、4歳の次女は無料。
合計22ユーロをカードで支払い。
この他にカメラ持ち込み料3ユーロがかかりますが、パパはサンスーシ宮殿でもらった赤いバンドを腕に付けていますので、パパはカメラの持ち込みができます。
チケットオフィスでチケットを受け取って、ベビーカーを押して廊下を進んでいくと、チケットのチェックポイントが。係員の人がチケットをチェックしますが、ベビーカーを押しての入場は不可のとのこと。
そういや、サンスーシ宮殿もベビーカーでの入場はダメだって言われたんでしたね~。
困った~~。長女は20分前に寝たばかり。すぐ目を覚ますとは思えません。パパが長女をおんぶして宮殿の中を1時間ほど散策するかどうするか。
うむむむむ~~~! 長女、結構重いんですよね・・・。
悩みましたが、ここはいったん外に出て、チケットなしで見られる庭園を先に見て、30分ほど時間をつぶすことにしました。長女が30分目を覚まさなかったら、覚悟を決めておんぶで世界遺産の宮殿に入ります!
素敵な中庭で時間をつぶす
チケットなしでも、中庭には入ることができます。中庭中央には有名な赤い星の形の植栽が。
これは、ソ連のシンボルマークです。
ツェツィーリエンホーフ宮殿は、1945年7月に行われたポツダム会談時、旧ソ連の占領地でした。ゆえに、旧ソ連が庭園にこの植栽を施し、アメリカ、イギリスに対して存在感を誇示したのでしょう。
ツェツィーリエンホーフ宮殿は今はドイツ領なのだからドイツ国旗とかにしてもいいのですが、ここは歴史的建築物であると同時にポツダム会談の歴史を後世に伝える博物館でもあることから、会談時の植栽をずっと続けているんですね。
次女にコンパクトデジカメを渡すと、「きれい~~~」とか言いながら、何やら庭園内の草花の写真を撮り始めました。次女が好きに撮影した十数枚のうち、3枚だけここに掲載します(^^)/。
長女が目を覚ます
【15:30】時間をつぶし始めて20分。何と、長女が目を覚ましました! ここへ向かうバスの中で眠ってから40分。いいお昼寝だったようです。
目覚ましに、正面玄関前の大きな木で記念撮影。こんなに大きいんですよ。
ようやく宮殿の中へ
【15:45】ようやく宮殿の中へ入ります。サンスーシ宮殿同様、チケットを見せる所でトランシーバー型の解説機を4台借り、日本語を選択。子どもたちも慣れたものです。
ツェツィーリエンホーフ宮殿は、1917年、当時ドイツの皇太子だったヴィルヘルム・フォン・プロイセンのために建設された宮殿。まだ建設されて100余年ほどの、新しい宮殿です。1945年にベルリンに侵攻したソ連軍が占領、接収。当時は築28年、決して古い建物と言うわけではなかったでしょう。
宮殿の建築の歴史や、各部屋の紹介など、音声案内を聞きながら進んでいきます。
【16:00】見学を開始して15分。ソ連代表団の部屋辺りで、次女が「疲れた~~」「抱っこ!」と言い始めました。え~~、2時間しっかり寝たのに、早いよそれ~~~(^^;
仕方ない、解説機を持ちながら抱っこでまわります。所々にある椅子に座らせながら・・・。
ポツダム宣言と日本の降伏について
ここで、歴史の話を少し。
「第2次世界大戦で、日本は連合国に無条件降伏した」と思っている人、多いのではないでしょうか。そう書いてある中学校の歴史教科書もあるようです。
1945年5月、ドイツは連合国に無条件降伏しました。
日本はというと、1945年7月26日に連合国(アメリカ、イギリス、中華民国の連名)から発信されたポツダム宣言(=日本軍の無条件降伏を求めていた)について、当初は「黙殺する」と発表したものの、黙殺は継続できませんでした。
次のように状況が推移します(参照:ウィキペディア「ポツダム宣言」のページ)。
8月6日:アメリカ軍が広島市の市街地ど真ん中に原爆投下(=東京大空襲と並び人類史上例をみない民間人大量虐殺です。念のため。)
8月9日:ソ連が日ソ不可侵条約を一方的に破棄して対日参戦、アメリカ軍が長崎市の市街地ど真ん中に原爆投下。
8月10日:「天皇統治の大権を変更する要求が含まれていないという了解の下にポツダム宣言を受諾する」という日本側の回答を、スウェーデン及びスイスを通じて連合国側に伝達。
8月12日:「日本の政体は日本国民が自由に表明する意思のもとに決定される」、一方で「降伏の時より、天皇及び日本国政府の国家統治の権限は降伏条項の実施の為其の必要と認むる処置を執る連合軍最高司令官に"subject to"(支配される、隷属)する」という、どっちとも取れるような返答が連合国側からある。
(結局、国体を護持できるのかできないのか不明確なので日本側がもめる。連合国へ再照会を行うべきという強い意見もあった)
8月13日(午前2時):駐スウェーデンの日本公使から、連合国の回答は日本側の申し入れを受け入れたものであるという報告が届く。一気にこのままの状態でのポツダム宣言受諾に日本の方針が傾く。
8月14日:ポツダム宣言受諾を決定、連合国に通知。
8月15日(正午):天皇陛下の肉声による、日本の降伏を伝えるラジオ放送。
ヒトラーが自殺してその後無条件降伏したドイツと違い、日本は政府が最後まで連合国と交渉し、「天皇統治の大権を変更する要求が含まれていないという了解の下にポツダム宣言を受諾する」という条件を付けて降伏したのです。
それに対し、連合国の回答は不明瞭。でも、日本の出した条件について拒否はしていません。
これを、「いやいや、事実上の無条件降伏でしょ」と解釈する歴史家もいます。その解釈も成り立つと思います。
しかし、降伏後、天皇が逮捕や処刑されたりせず、象徴天皇として形を変えて天皇制が存続し、今日「令和」の時代を迎えられたことを考えれば、私はこの時日本の付けた条件は最低限のところで守られた(=日本の付けた降伏条件は有効だった)と解釈すべきと思うのです。
そして、少なくとも歴史の教科書で、「日本は連合国に無条件降伏した」という記載だけをするのは、正しい歴史教育ではないと思うのです。
ちなみに、このポツダム宣言、アメリカ、イギリス、中華民国の3者連名となっていますが、宮殿に集まっていたのはアメリカ、イギリス、ソ連の代表団。ソ連は7月の段階では日本と戦争していないためポツダム宣言には名前が入らず、中華民国とは電報や無線で連絡したようです。
ポツダムでは、ドイツの占領政策についてなどにも時間をかけて協議したため(むしろそっちの話し合いのほうがメインだったようです)、ソ連がいたんですね。
ちなみに、中華民国は現在の台湾(蒋介石。日本の降伏後に中国共産党との内戦に敗れて台湾に逃亡、台湾が中華民国となる)であり、現在の中国(中華人民共和国)ではありません。中華人民共和国はこの4年後、1949年10月に成立した国です。
ポツダム宣言について、私も改めてウィキペディアを読んだらいろいろ再発見があって面白かったです。現在の日本の出発点とも言える「ポツダム宣言」についての解説、もし興味がありましたらぜひ一読してみてください。
再び中庭に
【16:20】見学を終え、外に出てきました。
歴史を考えての見学。ここで行われたのは日本の降伏条件などの話し合いで、ここで殺し合いや殺戮が行われたわけではありませんが、どうしても原爆投下などを想起してしまい、少し重い気持ちになりました。
外に出ると、またあの中庭でした! 夕方で涼しい風が気持ちいいです。 終戦間際の暗い時代から一転、現代に戻ってきたようです(^^)/
帰る前に、2人とも起きたんだから、ここで写真撮ろうか!
いざ、ベルリンへ
【16:35】これからポツダム駅へ戻り、Sバーンでベルリンに向かいます。
まずは、来るときに降りたバス停から、603番のバスに乗ります。
この道路は細い道路で一方通行。駅へ戻る方向のバスはこの道を通りませんが、ここに来るバスに乗れば次のバス停で終点で、そのまま駅方面行きのバスになって運行を始めるので、同じバスに乗れば帰る方向になります。循環バスをイメージしてもらえればわかりやすいです。
そして、ターミナル駅「Platz der Einheit/West」で下車して、駅行きのトラムか路線バスに乗り換えれば、5分でポツダム駅に着きます。
なかなかバスが来ない・・・。
【16:50】待つこと15分、ようやく603番のバスがやって来ました!
【17:10】ターミナル駅「Platz der Einheit/West」到着。トラムに乗り換えて、ポツダム駅へ。
【17:20】ポツダム駅着。
幸い、20分後に出発するベルリン行きのSバーンがあったので、それに乗ります。
【17:40】Sバーンでベルリンに向けて出発。
ベルリンでの最初の目的地は、ブランデンブルク門。東西ドイツに分断されていた頃は立ち入ることができなかったという、ドイツ統一の象徴と言うべき歴史的建築物。
ブランデンブルク門へ行くには、Sバーンに乗って近くの駅まで行けばいいんですが、私たちはあえてブランデンブルク門の最寄り駅には行かず、その数駅手前にある「ツォー駅(ベルリン動物園駅)」で降ります。
時間もないのに、どうしてかって?
ツォー駅は、ベルリン名物「2階建て路線バス」の始発駅なんです! 2階建て路線バスの2階先頭に陣取り、ブランデンブルク門まで、ベルリンの街をクルーズするミッションを行います。
しかし、ツォー駅には、パパの倍の体重はあろうかという屈強なロシア人男性3人組が、私たちを待ち構えていたのでした・・・。
1回別記事を挟み、次回に続きます。
※世界遺産満載!子連れチェコ・ドイツ旅行記の第1話はこちら(全て無料)
【その他の子連れ海外旅行記など↓】
※トラブル連発!子連れインドネシア旅行記の第1話はこちら(全て無料)
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません