ドレスデン郊外の景勝地:バスタイ橋(ザクセンのスイス)へ行く(2019.9 子連れチェコ・ドイツ旅 #40)
【これまでの旅程】
1日目:台風直撃予報の中、成田から上海経由でチェコのプラハへ。
2日目:朝、プラハ国際空港着。プラハ市内観光。特急列車でドレスデンへ。
3日目:特急列車でベルリンへ。ポツダム&ベルリン観光。夜、ドレスデン行きの特急列車に乗り遅れ、ホテルはどこも満室の中、助けてもらって何とかベルリン泊。
4日目:ベルリン中央駅でカリーブルストを買って朝食。特急列車で2時間、ようやくドレスデンのホテルに戻り、お昼からドレスデン観光。
フラウエン(聖母)教会、ノイマルクト広場のレストランでのランチ、「君主の行列」、「ブリュールのテラス」でアイスを食べ、トラムでちょこっと郊外見物の後、アルトマルクト広場のマーケット屋台で夕食、ドレスデン駅のスーパーでお買い物し、ホテルに戻りました。
昨日はベルリンから帰ってきて、午後からドレスデン市街観光をし、夜9時30分にホテルに戻ってきた私たち。
パパは10時30分頃に、晩酌しながら寝てしまったような感じで、服の洗濯などを終えて私が寝たのは夜の12時頃でした。
【チェコ・ドイツ旅:5日目その1】
列車を変更することにしてホテルを出発
【4:00】パパと私起床。
予定通りです。
今日の予定は、朝5時15分にホテルを出発、ドレスデン駅で切符を買い、朝5時49分ドレスデン発の普通列車に乗って30分。ザクセンのスイスへ、というもの。
ザクセンのスイス、とは、ドイツとチェコの国境近くにある、切り立った岩山が続く国立公園の呼び名。景色がいいので、ザクセン州のスイス、ということなのでしょう。ドレスデンから列車で30分~45分ほどの郊外にあります。
中でも1番メジャーなのが、岩山にかかる「バスタイ橋」という石の橋です。
ちなみに昨日夜12時に寝たのも、日本で立てた予定通り。睡眠時間4時間で「予定通り」というのも、今から考えると恐ろしいですね(^^; それだけ今日はがんばりたい1日ということなのです。
私:子どもたちシャワー浴びてないから、これからまずシャワー浴びせないと。5時15分にホテルを出るのは厳しそうだわ。
パパ:まぁ、今日乗るのは特急列車じゃないし、ほぼ10分間隔で列車はあるから、絶対朝5時49分発の列車に乗らなきゃいけないわけじゃないよ。
私:ホント? 良かった~~。
何気ないこの会話が、今日一日、ずっと尾を引くことになろうとは・・・。
【4:15】まず、次女からシャワーを浴びせます。抱き起こすと、すぐに目を覚ましました。
昨日は夕方6時30分頃に寝た次女。もう10時間近く寝ていますから(^^;
続いて長女。2人のシャワーと支度だけで、もう5時を過ぎてしまいました。
まだ私の支度が全然できていないので、出発の列車を変更して、2本遅い、6時11分発の列車に乗ることにします。
たった20分遅い列車に変更しただけ。これが、後々の行程に尾を引いてしまいます。
【5:50】ホテルの部屋を出発!
外は真っ暗。真っ暗な中を、徒歩でドレスデン駅へ向かいます。
外の気温は15度くらい。肌寒いです。長女は途中でダウンを着込みました。長女は歩きで、次女はベビーカーで徒歩10分のドレスデン駅へ向かいます。
ファミリー切符を購入
【6:10】ドレスデン駅に到着。今日の切符を買わなくてはなりません。
今日は、ドレスデン→ピルナ ~バス~ クーアオルトラーテン→ケーニッヒシュタイン→バートシャンダウ→ドレスデン と、列車に4回乗車する行程です。
4回片道切符を買うと高くつくので、ドイツ⇔バートシャンダウ間の、ファミリー1日乗り放題切符(20ユーロ)を購入します。
券売機での買い方は、ドレスデンに初めて到着した時に検証済み。3日前のことを思い出しながら、パパがスムースに購入。
6時11分の列車には間に合わなかったので、8分後の列車に変更します。
【6:17】午前6時19分発のピルナ行き普通列車に乗車。
この列車は2階建て。空いているし、ベビーカーを1階に置いて、2階席に座りました。
気持ちいい~~(^^)/ 子どもたちも2階席に大喜び。ベルリンの2階建てバスといい、ドイツ人は2階建て車両が好きね。
バスに間に合わない!
ここで、パパが重大なことに気付きました。
パパ:あっ、この列車だと、バスに間に合わない!
そうなんです。列車は10分~15分おきに走っていますが、朝5時49分発の列車に乗車予定にしていたのは、ピルナ駅からバスタイ橋までの路線バスが午前6時31分にピルナ駅前を出るからでした。
しかもこの路線バスは、2時間おきの運行なのです。
午前6時11分発の列車に乗っていたとしてもピルナ駅到着時刻は午前6時33分。この列車だと6時40分到着。どのみち、バスが出た後です。
ゲッ、バスに乗れない! どうしよう~~~。
朝、何気に「ちょっと遅れてもいいよ~~」などと話していましたが、よく考えてみたら列車は頻繁に出ていますが、バスの本数は少ないんでした!
実は、最初に目指すバスタイ橋へのルートは2つあります。
1つ目は、川沿いの駅「クーアオルト・ラーテン駅」から1時間の山登りをして向かう方法。
2つ目は、手前のピルナ駅で降りて路線バスに乗って向かう方法。バスタイ橋は断崖の上にあるんですが、路線バスは高い所を走りますので、橋の高さとバス停の高度は同じ。1時間の山登りをしなくていいんです。
帰路は、列車に乗りたいため、どちらにしろ1時間かけて山を下りる計画としました。
※バスや車でピルナまで戻り、山下りを回避する方法もあります。
私たちは子連れということで、バスでのアクセスのほうを採用していましたが、バスに間に合わないため、ピルナ駅からタクシーで行くか、クーアオルト・ラーテン駅からの山登りルートに変更しなくてはなりません。
山登りルートにする場合は、ベビーカーをどうするかという問題と、早朝から渡し舟がやってるか未確認という2つの問題が発生します。
列車駅とバスタイ橋はエルベ川を挟んでいるため、駅に降りた場合は渡し舟にも乗らなくてはならないのです。
ええい、ここは、とりあえず予定通りピルナ駅で降りて、ダメ元でバス停まで行ってみることにします。
ドイツの地方の駅、ピルナ駅も見てみたいしね。
検札で3万円没収の大ピンチ
バスタイ橋までの行き方をどうしようかと相談していると、女性の車掌さんが検札にやって来ました。子どもたちの遊ぶ姿に、車掌さんもにっこり。
ドレスデン駅で20ユーロで購入した、バートシャンダウまでの1日乗り放題ファミリー券を提示します。
日本人の観光客なのに、この切符のことを知ってるなんてすごいでしょう~~(^^)/。
ですが、切符を見た車掌さんの顔が、どんどん曇っていきます。
あれ? 何か間違えたかな・・・。
ドイツ人専用とか?
・・・・・。
・・・・・・・・・・。
あっ!!!!!
乗車前に打刻するの忘れたっ!!!
そうなんです、チェコやドイツの鉄道では、乗車する列車が指定されている切符以外は、切符を持っているだけではだめで、乗車日時を明らかにするための打刻を乗車前にしなくてはなりません。
切符は購入日以外の日でも使えるため、これを忘れると、切符を有効にしていない=切符を持っていない、とみなされ、罰金を取られます。
罰金は1人60ユーロ。ファミリー切符の場合はどうなるんでしょう。最悪4人分だとなると240ユーロ(29,000円)だ・・・。
ベルリン中央駅で打刻を忘れそうになった時の記事はこちら。
・・・・・・ヤバい~~~。絶体絶命"(-“"-)"。
でも、今朝買ったばかりの切符だし(切符に購入日時が表示されている)、「ドレスデン~バートシャンダウ間の1日乗り放題ファミリー切符」だし、片道切符だけ持ってるのと違って明らかに使いまわしをしようという意図はないとわかるよね・・・"(-“"-)"。
パパ:すみません、打刻を忘れました・・・。
車掌さん:わかりました。次は気を付けてくださいね!
車掌さんは厳しい顔をしながらも、罰金は請求せず、その場で切符に打刻してくれました。
良かった~~~(^^;。
私たちは1日乗り放題切符だったから見逃してもらえたものの、これが普通の片道切符とかだったら罰金確実だったと思います(^^;
一応ピルナ駅で降りてみる
【6:40】そうこうするうちにあっという間に20分が経過。列車はピルナ駅に到着しました。
まずはホームでパチリ。
バスタイ橋を経由する路線バスはもう出た後ですが、私たちが日本で調べた情報でしかないので、バス停まで行ってバスの時刻を確認してみます。
バス時刻が変更になっていて、ちょうど来たりして(^^;
タクシーがいて、安く送ってくれるかもしれないし・・・。
・・・っと思って駅前をウロウロしてみましたが、バス停はあってバス時間は書いてありますが、どれがバスタイ橋へ行くバスなのか分かりません。
タクシーも待機していましたが、高そうなのでやっぱりヤメヤメ。
【6:50】バスしかないなら人に聞いたりして何とかしますが、鉄道でも行けるんだもん。列車で行くことにし、次の普通列車の2階席に乗車しました。
再び電車に乗るも・・・、アホなので今度は駅を乗り越す
さてと・・・。バスで向かうはずが、列車になるとはね(^^;。
バートシャンダウまでは、時間があるでしょう。ここで朝ご飯にします。昨日の夜、ドレスデン駅のスーパーで買ったサンドイッチやハムを食べます。
車窓からは、エルベ川の素敵な景色が見えてきました。サンドイッチもおいしいし、列車は空いているし、最高の朝です(^^)/。
車内放送が流れました。「~次は、クーアオルト・ラーテンです~」。
パパが反応しました。
あれっ・・・、何か聞いたことある駅名だナ・・・行程表を確認しだします。
私たちが持っているのはバートシャンダウまでの切符なので、何とはなしに終点のバートシャンダウまで乗るものだと思ってのほほんとパンを食べていましたが、そういえばバートシャンダウは今日の最終目的地。バスタイ橋に行くには、その2つ手前の「クーアオルト・ラーテン駅」で降りなくてはならないのです!
どの駅で降りるのかという大事な情報を、夫婦そろってテキトーにしたまま列車に乗ってしまっていたのです!
そうじゃん、私たちが今向かっているのは、バートシャンダウじゃなくて、バスタイ橋じゃん!
あああ、ここで列車に乗ってのアクセスは予定になかったため、下車駅が頭に入っていませんでした・・・。
列車は駅に到着。私たちはサンドイッチなどを思いっきり広げてしまっているのですぐには降車できず。あわてて降りて忘れ物などしたら大変ですので、ここでの降車をあきらめました。
次の「ケーニッヒシュタイン駅」で降りて、反対方向の列車で戻るしかありません。切符は乗り放題切符なので大丈夫。サンドイッチを片付けて降車準備をします。
実はケーニッヒシュタイン駅は、バスタイ橋を見学した後に「ケーニッヒシュタイン城塞」へ行くために昼頃訪問予定だった駅。まさか朝に来てしまうとは・・・(^^; ※今日の午後、また来ます。
もう、せっかく早起きして動いているのに、ものすごい時間ロスです。
予定では、今頃は、路線バスに乗ってバスタイ橋に到着している時間。今から列車と渡し舟に乗ってさらに1時間の山登りをして向かうのですから、バスタイ橋まであと2時間はかかりそうです。
これも全部、朝、ホテルを出るのが30分遅れてしまった(=計画した列車に乗らなかった)ことから始まっています。
今回は準備不足のまま日本を飛び出してきましたので、旅程が完全に頭に入っていなかったりして(=旅程上大切な所を押さえられなくて)、思わぬ失敗をしてしまいます。
反対方向のホームがない・・・。
【7:05】次の「ケーニッヒシュタイン駅」で下車。
さて、反対側のホームに移動、移動っと。
あれ、反対側のホームはどこ!?
普通、複線の場合、駅って、ホームが向かい合わせになっていますよね。
でもこの駅、降り立った向かいにホームがないんです!
どうしよう、ここからクーアオルト・ラーテンに戻るには、タクシーしかないのか!?
ここは無人駅。今列車を降りた10人ほどの人は、皆同じ方向に歩いて行きます。あっちのほうに市街地があるのでしょう。
私たちは慌てて皆さんを追いかけました。
駅を出たところで、パパが1人の女性に追いつきました。
パパ:すみません! 私達、バスタイ橋に行きたいのですが、列車を乗り過ごしてしまって・・・。
女性:あら、大変でしたね! バスタイ橋なら、反対方向の線路よ。
パパ:反対側のホームがどこにあるか、分かりますか?
女性:このホームのもう一方の端に行くとトンネルがあって、そこをくぐると反対側のホームに行けるわよ。
パパ:そうなんですか! ありがとうございます~~!
このホームの反対側に行くとあるらしい!
長いホームをずっと進んでいくと、ありました、反対側のホームと、そこに抜ける下り階段とトンネルが! 落ち着いて見渡せば反対側のホームが少し離れた所にあるのは視認できましたが、あわてていて気が付きませんでした。
そんなことで、あっちこっちとかなり歩いたものの、待つこと10分、無事反対方向の列車に乗車することができました。
ようやくクーアオルト・ラーテン駅に到着!
【7:25】ここまで列車に乗ること3度。ようやく、夢にまで見た田舎駅、クーアオルト・ラーテン駅に到着!
ドレスデンから列車でまっすぐ来れば、1時間前には着いていたでしょうに・・・(^^;
バスタイ橋はエルベ川の向こうにあるため、ここからは渡し舟に乗らなくてはいけません。適当に歩くこと200m。渡し舟乗り場を見つけました。
大きい駐車場があって、公衆トイレもありました。ここで用足しをさせてもらいます。
渡し船がいない・・・
【7:40】さて、渡し舟乗り場に来たものの・・・、船がいません。
船は、川の反対側に停泊しています。
桟橋には、運賃の表示はありますが、運行時間の記載がありません。係員の人もいません。まだ7時40分だし、運行を開始していないのか・・・。運行開始時刻は8時かな? 9時かな? ひょっとして10時なんてことはないよね?
船着き場の近くに小さい公園があり、花壇の手入れをしているおじいさんがいたので、聞いてみます。
パパ:この船の運行時間は何時からですか?
おじいさん:〇△×〇△×〇△×〇△×~~~(ドイツ語オンリー)
おじいさんは全く英語がわかりませんでした・・・。
私たちの他に船に乗りに来る人も全くいないので、運行開始はまだまだかもしれません。これではバスタイ橋に朝7時に着く予定だったのに、到着はいつになることやら・・・(^^;。
今日は、訪問予定場所を1か所カットしなくてはいけなくなりそうです。
とにかく他に人がいません。もう、腹を決めて、公園で楽しく遊ぶことにします(^^)/
朝食の続き
そういえば、この時間を生かして、列車の中で食べ切れなかったハムを全部食べてしまおう! うれしいことに、1ユーロだったのに超たくさん入っていて・・・(^^;
みんなでハムを食べ始めました。それにしても、ドイツのハム、安いのにおいしいです~~(^^)/
船が動いた!
【8:00】私たちが待合所でハムを食べていると、向こう岸にいた船がこちらのほうに動いてきました! 8時に運行開始したのかな?
ハムを食べ終わった後、パパが駐車場のトイレに。これから片道1時間の山登り。往復まで2時間以上。途中にトイレがあるかはわかりませんので、ここで行っておきます。
パパのトイレを待つこと5分。何と、そのわずかな間に、船は向こう岸へと戻ってしまいました! 運行時間も書いてないし、どういうシステムなんでしょうか。
もう~、あっちに渡れない・・・。
ドイツで船を呼ぶ方法
【8:10】運行は行っているのでしょうか。いまだに他のお客さんは一切おらず、様子がわかりません。
ひょっとして、運行開始は8時30分とか、9時なのか・・・。ハムも全部食べて、やることもないし、桟橋で写真撮影を始めました。
すると、対岸に行った渡し舟が、また動き始めました!
あっちからお客さんを乗せてくるのかな?
到着したのは、何と空の渡し舟。
船頭さんに「乗れますか?」と聞いてみると、OKの返事。切符は船頭さんから直接買うようです。
ひょっとして、私たちを乗せるために、こっち側に移動してきた?
ひょっとして、ひょっとして、とっくに朝から運行は開始していた?
ひょっとして、ひょっとして、ひょっとして、桟橋で呼べば良かったの?
どうも、雰囲気的には、こっち側から「お~~い」って手を振ったら、いつでも呼べたみたいです!!!
運賃の看板の脇に運行時間の表示さえあれば、それはやりましたし、ここがミャンマーやインドネシアだったら間違いなくそうしましたが・・・。
まさか先進国ドイツでの渡し舟のシステムが「手を振って呼ぶ」だとは思い至らず、公園で遊びながら待ってしまっていました^^;
運賃は往復2ユーロ、片道1.2ユーロ。子ども料金は往復0.8ユーロと表示はありましたが、子どもたち(8歳、4歳)はどちらも料金を徴収されず。この「子ども料金」が、何歳から何歳までを指すのかは不明です。
私たちはまた駅まで戻りますので、往復券を購入しました。
ようやく渡し船で対岸へ
渡し舟はロープを動力として動き、歩みはゆっくり、ゆっくり。かなり大勢の人が一緒に乗れる大きなものですが、今の乗客は私たちだけ。子どもたちはかけっこするなどやりたい放題です。
これから1時間の山登りをすると言ってるのに・・・。
【8:20】乗船すること5分。対岸に到着。数人のお客さんが待っていました。
この後は、いよいよ山登りです。ドイツで山登りする予定はなかったんですが・・・(^^;
4歳児に1時間の山登りは無理だろうの次回に続きます。
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