パレルモ街歩き:ぼったくり観光馬車とバトル!からの、サンテ・カタリーナ教会とバッラロ市場散策(1歳&5歳:子連れイタリア旅 ♯56)

ガイドブックにはあまり紹介されない16世紀の教会ですが・・・この凄さです!

【これまでの旅程】
0日目:金曜日の午後9時30分、東北地方の自宅をマイカーで出発。車中泊。

1日目:成田空港からモスクワ経由でローマ着。深夜12時過ぎにホテルにチェックイン。

2日目:ホテルでほぼ徹夜した後、ローマ観光。テルミニ駅でスリに遭う。

3日目:午前2時45分全員起床。午前中はバチカン観光。午後、特急列車でナポリへ。

4日目:ナポリ観光。夜行フェリーでシチリア島・パレルモへ。

5日目:パレルモ観光。モンレアーレ大聖堂、パラティーナ礼拝堂、カテドラーレの3つの世界遺産を観光。夜、私が足をくじいてしまいました。

6日目:アグリジェント観光。街と神殿の谷。夜、パレルモのスーパーでおみやげ購入。

7日目(今日):朝5時起床。8時半ホテル出発。マッシモ劇場で英語ガイドツアーに参加し、その後ジェラートを食べて、クアットロ・カンティ、プレトーリア広場を観光。

正午頃、午後から行く予定にしていたチェファルーをやめて、パレルモ観光に変更することに。ベッリーニ広場の脇で勧誘していた観光馬車に乗車し、40分の乗車で広場に戻ってきたのですが・・・。

パパ、30ユーロだと申し訳ないと思ったのか、30ユーロにチップとして5ユーロ足して、35ユーロをお兄さんに渡しました。

パパ:ありがとうございました。これ、30ユーロと、5ユーロはあなたのコーヒー代(チップ)です。

お兄さん:は? 1人30ユーロだから、2人で60ユーロですよ!?

お兄さん、真顔でこんなことを言いました。

やられた~~っ!

古典的な、観光地でのボッタクリです!

半年前の北欧旅行でも、ここまでのイタリア旅行でも、ぼったくりらしいことにも一切遭っていなかった私たち。すっかり油断していました。

パパの表情が一気に険しくなりました。

【2017.1 子連れイタリア旅行:7日目その5】

バトル勃発

【13:00】自慢じゃありませんが、私はオロオロするばかり。

パパはこの時のことをものすごくよく覚えているそうですので、パパへのヒアリングを基に書いていきます。

お兄さん:は? 1人30ユーロだから、2人で60ユーロですよ!?

パパ:え? 私はそんな説明は聞いていません。あなたは、ただ「1h、30ユーロ」と案内した。

お兄さん:違いますよ! 大人1人あたり30ユーロです。本当は40ユーロです。ほら、ここにも書いてあります(乗る時に見せてくれたパンフレットを見せる。すると、たくさんの英文の案内の端の方に、小さく1人40ユーロと書いてあった)。

パパ:(やられた~~っ、この手で観光客を騙しているんだな!)

印刷の不鮮明ないかにも手作りのパンフレットには、確かに「1人40ユーロ」と記載がありました

しかし、端のほうに小さく書かれているだけで、ルート案内やまわる先、レビュー(乗った人の口コミ)などが大きく書かれ、パッと見ただけではわからないようになっていました。

これは、明らかに確信犯です。

「確かにここに書いてあります。警察を呼んでも無駄です」と言うのは、日本のぼったくりバーと同じ手口ですね。

確かに、お兄さんは「君たち全員で、30ユーロだ」と言って私たちを誘っていたのです。パパも「全員で30ユーロか?」と確認していましたし、パパの英語が通じていない可能性もあったので、私の口からもう一度「1人じゃなく、全員で30ユーロ、OK?」と確認していたのです。

まぁ、きっと、警官が来たら「私はそんなこと言ってない、書いてあることが全てだ」とか、「私は説明したが、この日本人たちが英語を理解できなかっただけだ」とか言うんでしょうが"(-“"-)"。

パパは、そんな状況でも全く動じません。

パパ:あなたはそんな説明はしなかった! 確かに全部で30ユーロと言った!(大きな声で)

お兄さん:ノー!

パパ:あなたは違う説明をしている!(大きな声で)

お兄さん:ノー!

パパは、周囲の観光客たちが振り向くような大きな声で騒ぎ始めました。

もう、大騒ぎ(^^;

私は不安そうな長女を抱きしめていました。

お兄さんも、日本人が叫んだくらいでは引き下がりません。

いつもやってるんでしょうから。

けれど、不思議とパパに詰め寄るような素振りは見せませんでした。観光客と取っ組み合いになっては、この商売は続けられないからなんでしょう。

お兄さんは冷静。プロのやり口でした。

お兄さん:サービスしてるんだし、せめて60ユーロ払ってもらわないと困ります。

パパ:私は、現金を40ユーロしか持っていないんだ! ほら!!(財布を開けて、あと5ユーロ札1枚しか入っていないのを見せる)。これは帰りのバス代だ!(大きな声で)

パパ:あとはクレジットカードがあるだけだ! クレジットカードが使えるのか?(大きな声で)

とにかくパパは誰もが振り向くような大きな声で騒ぎます。

明らかに、乗車後の観光客と馬車が料金で揉めています

パパは、わざと状況を周囲にアピールしているのです。

騒ぎが大きくなれば、警官が来るかもしれません。

お兄さん:(両手をあげて、まいったというような感じで)わかったよ・・・。

私たちが現金を持っていないと知ったお兄さん、引き下がってくれました。

みごと、パパの勝利です!!

私たちは興奮冷めやらぬまま、すぐさまその場を後にしました。

せっかくの素敵な観光馬車の体験も、このぼったくり騒ぎのために台無しになりました。

パパの作戦

パパ、がんばりました!

やり合っていたのは3分くらいだったでしょうか。お兄さんがそこまで必死に食いついて来なかったことから見ても、騙しているという認識はあってやっていたのでしょう。

パパが騒ぎ始めたため、「騒ぎになっては困る」とも思ったんだと思います。すでに十分騒ぎになっていましたしね(^^;。

騒ぎ出すのはもちろんパパの作戦。

外国では、とにかく勢いで負けてはいけないのです!

そして、周囲の注目を集めるのが大切です!

私たちは、他の観光客の注目を浴びようが警官が来ようがどうでもいいのです。悪いのはぼったくり観光馬車の方なのですから。

私:すごく騒いだわね。

パパ:もちろん作戦さ。観光客ともめている観光馬車なんて、彼らからしたらますますお客はつかなくなるだろう?

私:でも、何かあるかと心配で、怖かったわ・・・。

パパ:あんな観光地ど真ん中だから騒げるのさ。相手も観光馬車だし。人通りのない小路とかだったら、ピストルで撃たれるかもしれないからね。

私:そうね・・・(^^;。

パパ:英語でケンカするの、大変だった・・。とにかくいろいろ言わなくちゃならないけど、言葉が思いつかなくて・・・。同じ言葉ばかり連呼できないし。

パパ、いろいろテキトーな英語を言っていましたが・・・。

私が覚えてるのは、「You talk another story!」というパパのセリフ。そりゃもう大声で(^^;

それでいいんだっけ?

意味は、「あなたは別の物語を話している!」という所でしょうか。

まぁ、正しいかどうかなんてどうでもいいんです。とにかく騒いでいれば(^^;

パパの作戦~その2~

バトルの最中、私が不思議に思ったことがありました。

パパがお兄さんに財布の中身を見せた時のことです。

今日はイタリア観光の最終日。ユーロ現金が少なくなってきていたため、時折残金をチェックしていたんですよね。

現金、もう少し残ってたと思ったんだけど・・・。

私:お金、ちょっと前に「あと70ユーロしかないな・・・」とか言ってなかったっけ?

パパ:こういうこともあろうかと、馬車に乗っている時に財布から30ユーロ抜いて、40ユーロにしておいたのさ。財布の中身を見せれば諦めるだろうと思って。

私:えっ・・・。

パパ、実は、こういうこともあろうかと思って、乗車中に準備していたんです。

どうりで、お兄さんのぼったくりにも動じず、すぐさま大声でやり合っていたわけだ・・・。

気弱そうな子連れの日本人がいきなり向かってきたので、お兄さんも面食らったかもしれませんね(^^;。

皆さん、馬車に乗ったら、財布の現金は料金以外抜いておきましょう

パパが万一の心配をしていたのが、もしお兄さんが「一緒にATMに金を降ろしに行くぞ」と言ってきた場合だそうです。

これもぼったくりバーでよくある手口ですよね。

相手は大きな馬車を放置しては動けないでしょうが、観光馬車はもう1台いたので、仲間に馬車のことを頼んで徒歩でついてくるかもしれません。

その場合は、絶対にその場を動かず、警官が来るまで大声で騒ぎ続けるつもりだったそうです(それか、私に警官を呼びに行かせるつもりだったそうです)。

いろいろ考えながら馬車に乗っていたんですね(^^;

サンテ・カタリーナ教会を見学

【13:05】さてと、これから徒歩でパレルモ市街観光です。まずはどこに行こうか。

現在地のベッリーニ広場の周囲には、「地球の歩き方」でも紹介されている世界遺産の「マルトラーナ教会」「サン・カタルド教会」がありますが、さっき行ってみたら、正午~午後3時30分まではお昼休みのようでしたので、街をひとまわりした後に行くことにします。

ここにはもう1つ、「サンテ・カタリーナ教会」というお勧めの教会がありますので、そこに入ってみることにします。

入場料は、確か5ユーロだったかな(レシートなくて、確認できず)。無料ではなかったと思います。

こちらは16世紀に建立された、バロック様式の教会。マルトラーナ教会は12世紀ですので、その後に出来たんですね。

内部は、ドーム型の天井が印象的。細かく作り込んであって、すごい!

ここは特に世界遺産とかではないんですが・・・。

ところでこの教会、修道院や天井のドーム(屋外。展望可)にも行ける10ユーロのチケットがあったようなのですが私たちはよくわからなくて、教会内の見学だけで出てきてしまいました(そもそも行く予定もなかったし、地球の歩き方にも出ていなかったので、全然下調べをしていなかった)。

後で調べてみたら、この天井のドームからの景色が素晴らしいみたいで、見逃してしまいました・・・。残念( ;∀;)

サンテ・カタリーナ教会に入ってみます。
すごい・・・。典型的な、バロック様式の装飾です。
長女「パパ、どうして馬車の人とケンカしたの?」 私「馬車のお兄さんは悪い人で、私たちをだまそうとしたから、パパが怒ったんだよ」 長女がさっきの騒ぎについて聞いてきました(さっさと離れてきたので、子どもには説明していなかった)。
圧倒的な装飾です!
かわいらしい彫像と1枚。
30分ほど見学して、出てきました。

ジェズ教会はお昼休み

【13:30】サンテ・カタリーナ教会を出てきました。

次は、ここから旧市街に入っていき、「ジェズ教会」を目指します。

【13:45】「地球の歩き方」の地図では、ほんのすぐ近く、徒歩5分位に見えるんですが、道が入りくんでいて、15分ほどウロウロしてようやくたどり着きました。

着いたは着いたんですが・・・、扉が閉まっています。

あれ、お昼休みなのかな・・・(^^;

特に表示は何も出ていませんでした。

仕方ないので、次なる散策スポット、バッラロ市場へ向かいます。

途中、壁に描かれた大きな落書きのような絵を発見。イタリアらしいですね~(^^)/

ジェズ教会に着きましたが・・・扉が閉まってる・・・。
やっぱり閉まってる・・・。お昼休みかな・・・。
街なかにある、とても大きな教会でした。見学できなくて残念(^^;
街なかで、すごい絵を発見!
これは「落書き」なのか、「芸術」なのか・・・。私には芸術に見えました(^^)/

バッラロ市場を散策

【13:55】露店が並んだ場所に着きました! ここが「バッラロ市場」でしょう。

ただ、地図を見ても、バッラロ市場のどこかはよくわかりませんが。。。

これ、日本の地方で見る露天市場みたい・・・。

道が狭いので、「スリがいたらどうしよう」とふと思いましたが、思い切って中を歩いてみます。

この時間帯は人出も少なかったです。こういう市場は、朝から昼までが混み合う時間帯なのでしょう。

それにしても、日本ではひと昔前のものになっている露天市場が、ここでは今でも生きているんですね!

イタリアって、コンビニもないし、大きなショッピングセンターも少ないし、個人商店がまだまだ元気に営業してるんですよね!

市場を探して歩きます。
ここが「バッラロ市場」に間違いありません!
見るからに新鮮な野菜が並んでいます。日本の露天市場のようです。
午後2時頃、行き交う人の姿はまばらでした。スリの心配が少なくて良かった(^^;。
こんな、本格的な肉屋さんも。その場でカットして売っているようでした。
市場を抜けて。英語も通じないと思われ、ちょっと緊張したけど、楽しかったです!

ご飯を食べに

【14:10】もう午後2時過ぎ。お腹空いたので、ごはんを食べに行きます。

昼食は、散策途中で見たけたバールに行く予定です。ここからは徒歩10分くらいかな・・・。

今は旧市街の中に入ってきていますので、まずはプレトーリア広場まで戻らないと。

あそこに行くと、さっきのぼったくり馬車の兄ちゃんがまたいそうで、嫌なんですけど・・・。

「地球の歩き方」の地図がよくわからなくて、若干迷いつつ、メイン通りに出ました。

2台いた観光馬車は・・・、いなくなっていました。

良かった~(^^)/

【14:25】「プレトーリア」広場から徒歩5分、マクエダ通り沿いの小さなバールに到着!

メイン通りに戻る途中にあった教会。
こんな通りを適当に歩いていました。
メイン通り(マクエダ通り)に出られました!
プレトーリア広場に戻って来ました。ぼったくり観光馬車はどこかに行っていました。
バールへ向かう途中、クアットロ・カンティから、ヴィットリオ・エマヌエーレ通り方向を望む。

シチリアのB級グルメの王様「アランチー二」を食べる次回に続きます。

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