【2024.8】ベルギーで、特急列車の中でスリに遭いました(中1&小3:子連れフランス+ベネルクス3国旅 ♯4)
【2024.8 子連れフランス・ルクセンブルク・ベルギー・オランダ旅行:番外編その4】
2024年8月に行ったフランス+ベネルクス3国旅行で、ルクセンブルクからベルギー:ブリュッセルに向かう特急列車の車内で、スリに遭いました。
盗られたのは、荷物棚に上げていたパパのリュック。パスポート、全ての現金、クレジットカード類、印刷したバウチャー類、カメラのバッテリーやSDカードを全て入れた、命のリュックでした。
そんな大事なリュックを荷物棚の上に上げるなよ・・・っていうツッコミは当然として、私たちはスリ大国:フランスを無事に乗り切り、ルクセンブルクでは治安の良さを感じ、ちょっと気持ちが緩んでいた面があったと思います。
今回は、私たちが実際にやられたベルギーの列車内スリの手口を、詳しく解説します。
ベルギーの列車内スリの情報は事前にゲットしていた
実は、フランスと並んでベルギーにも大変スリが多く、
特にベルギーでは列車内のスリに要注意
という情報は耳にしていました。
ベルギーでは、駅に改札がないため、切符を持たない人が自由にホームや列車内に入れるのです。
そこで、2人以上のスリ犯グループによる、
「駅で1人が列車の窓越しに何か訴えかけ、乗客の注意が窓に向いている時に列車内に侵入したもう1人がカバンを持ち去る」
というような手口で、スリの被害が多いとのこと。
私たちは、旅行中、「話しかけてくる人はみんなスリだから、誰かが話しかけて来ても無視するし、そういう時は絶対にリュックやスーツケースから目を離さないでおこう」とたびたび声に出して誓っていたのでした。
油断
旅行何日目かの朝、ルクセンブルク中央駅から、ベルギー:ブリュッセル行きの特急列車に乗車。
スーツケース置き場がなくて困りましたが、幸い空いていたのでドア開けてすぐの2人掛けの席にスーツケース2つを置き、スーツケース同士を鍵付きワイヤーでくくりつけました。
大きなスーツケース2つが結び付けられていたら、おいそれと列車の外に運び出せないだろう・・・。
置いたスーツケースの近くの席に座ることもできたんですが、車両中ほどに、4人が向かい合って座れる座席があったので、そこに着席。車内で朝食を食べ始めました。
リュックが座席にあっては邪魔なので、キホン、荷物棚の上に上げました。私は何となく恐かったので、自分のリュックは座席の背もたれに置いたままにしていました。
特急列車は間もなくベルギーに入りました。
列車は空いていて、冒頭の写真のような感じ。
途中駅に止まるたびに、空席に置いたスーツケースに手を延ばす輩がいないか、パパがじ~っと見ていますが、そんな人はおらず。
そのうち、私たちが置いたスーツケースの上に他の乗客もスーツケースも置いていき、すっかり荷物専用スペースに。私たちのスーツケースは埋まったので、盗られる危険性はさらに低くなりました。
私たちに誰かが話しかけてきたりすることもなく、私たちの上の荷物棚のリュックを狙うような怪しい人もおらず、快適に列車は進んでいきます。
乗車から3時間。間もなく、ブリュッセル南駅に到着です。
ブリュッセルに近づいてから、どんどん列車が混みだし、席はぴっちり満席。
こんな混んでいる車内で(人目がある中で)荷物棚のカバンを盗もうとする人なんていないだろう・・・と、すっかり油断してしまっていました。
ブリュッセルには駅が3つある
列車は「ブリュッセル北駅」に到着しました。
ブリュッセルには、「北駅」「中央駅」「南駅」の3つの駅があり、特急列車はこの全ての駅に停車します。
私たちが降りるのは、「南駅」です。
私たちは南のルクセンブルクから来たため、「南駅」→「中央駅」→「北駅」の順に停車するかと思って降車準備をしていたんですが、Google Mapで現在地を確認していたら、まさかのブリュッセルの北側からのアプローチ。
そして最初に「ブリュッセル北駅」に停車したのです。
「中央駅」、「南駅」と続いて停まります。
北駅で降りる人も多く、列車はそれなりの時間停車していました。パパは、どさくさに紛れてスーツケースを運び出そうとする輩がいないか、ずっとスーツケースを凝視していました。
パパの真上にあるリュックの監視は私の役目。ですが、もうすぐ終着駅。降りる準備をしなくてはいけません。
食べかけのお菓子をしまったりしていました。
私とパパは向かい合って座っていました。よし、すぐに中央駅だし、その次が終点・南駅。降りる準備をするぞ~。
列車は走り出しました。
その時、私から見て正面方向から、おじさん2人組がゆっくり通路を歩いてくるのが見えました。
次の中央駅で降りる人なのでしょう。
パパから見たら、そのおじさんたちは席の後ろから歩いて来たため、おじさんたちが近づいてくるのはパパはわかりませんでした。
おじさんが、小銭を通路にばらまいた
子どもたちの荷物をまとめていると、おじさんがコインをいくつか通路に落としました。
あっ、小銭が落ちた!
その時同時に、ガシャンと言う大きな音がしました。
コインは私たちの足元を転がったりしています。
あっ、ここにもコイン、あ、ここにもコイン・・・。
コインを落としたおじさんは、床に這いつくばって、ゆっくりコインを拾い始めました。
パパも一緒に床に這いつくばります。
パパの様子がおかしいです。
パパはすぐ、「ワッ!」「触るなっ!」と、私たちの席の床でコインを拾うおじさんに大きな声(日本語)を出し始めました。
パパは必死な様子でした。
おじさんは、パパが脱いでいた靴をどかしてコインを拾ったりしていましたが、パパは一眼レフカメラを床に置いていたので、それを盗られるのではないかと思ったみたいです。
パパの叫び
いきなり、パパが日本語で叫びました!
パパ:俺のリュックがない!!!
えっ!と思って上を見ると、荷物棚にあったパパのリュックが消えています!
あっ、パパのリュックがない!!!!!!
おじさんがコインを落とした時、大きな音がしましたが、それはパパのリュックが下に落ちた音だったのでしょう。パパは靴下のままあわてて座席の上に立ち上がり、背中の向こう側の席を見ます。
すると、後ろの座席の座面に、パパのリュックが置いてあったようです。
パパ:良かった~~、リュックあった!!!
パパは急いで、リュックの中身が抜かれていないかチェック。パスポート、財布、現金を入れた封筒など、貴重品はみな無事でした。
通路には、リュックの横に挿していた、飲みかけの「お~い お茶」のペットボトルが転がっていました。
いつの間にか、おじさん2人組はいなくなっていました。
列車は、ブリュッセル中央駅に到着しました。
今のは何だったのか
パパ:良かった、今のやつらは絶対にスリだった・・・。
私:えっ? スリ?
パパ:大きな音がしたのは、リュックの横に挿していたお茶のペットボトルが床に落ちた音だったんだね・・・。
私:どうしてリュックが落ちちゃったのかしら・・・。
パパ:どうしてって、これまで3時間落ちなかったリュックが急に下に落ちるわけないだろう。引っ張られて、盗られたのさ。
私:ええっ!?
パパ:俺はスーツケースを監視してるんだから、頭上のリュックはママが見てなくちゃダメだろう! どうして気が付かなかったんだ? 俺はずっとスーツケースを監視してたのに。
私:だって、コインが落ちたから・・・。
パパ:どう考えてもスリの手口だよ! 俺の後ろから来たから、俺はスリたちが近づいてきてるのが全然分からなかった。後ろからきたおじさんが、コインを床にばらまいたのに、いやにゆっくりかがんで拾い始めたから、すぐに普通じゃないと気付いたよ! わざと通路を塞ぐような体勢でさ・・・・
私:スリだったのかな・・・?
パパ:初め、床に置いていた一眼レフカメラを盗られるかと思ってカメラを確保して、はっと上を見たらリュックがなくなってた。完全にスリだった。リュックと一緒に、わきに挿していたペットボトルのお茶が落ちて乗客がみんなリュックの方を見たから、リュックを持ち去るのをあきらめたんだろう。
私:そうなのかなぁ・・・・。
パパ:そうなのかなぁ、じゃないよ! 明らかにスリでしょ! リュック、ママがしっかり見ててくれないと!
パパ:ってゆーか貴重品を入れたリュックを荷物棚に置いていたのは全く迂闊だった・・・。満員の乗客が見ている前で持ってく奴はいないだろうと、油断してしまった・・・。
私:そうだね、今後、多少椅子が窮屈でも、絶対にリュックを離さないようにしないとだね・・・。
私は、パパの説明を聞いても、あの人たちが本当にスリだったのか、確信は持てませんでした。でも、そうだよね、これまでちゃんと荷物棚に入っていたリュックが、あのタイミングでいきなり自然に下に落ちるわけないし・・。
パパ:彼らは、ブリュッセル北駅から切符を持たずに乗り込んできて、短時間で犯行、今、ブリュッセル中央駅で列車を降りて逃げたに違いない。
ということは、もし何か盗られたものがあっても、もう列車内にはいないということ。
・・・。
まさか、いやな予感がするな。
カバンは無事、中に入れていたパスポートも財布も無事でした。
でも、財布の中身は確認していませんでした。
ユーロの現金を入れた封筒、万一の時のために持っている日本円を入れた封筒もありましたが、そういえば中身までは確認していなかったな・・・。
あの短時間で、財布や封筒の中身だけ抜いてまたカバンの中に戻しておくとか・・・。
あの短時間で、他の乗客の人目もあった中で、まさかな・・・。
そう言えば、荷物棚から落ちたカバンは、いやにきれいにチャックをされて後ろの座席に置かれていました。
まるで、「用事は済んだよ、ありがとう」とでも言うかのように・・・。
まさか、まさかな。。。
パパは、再度リュックの中身をチェックすることにしました。
財布を開けると・・・。
現金は、ちゃんと入っていました。
ふ~~っ。
次に、現金を入れている封筒です。ユーロの封筒と、日本円の封筒。
まさか中身だけ抜かれてるなんてことは・・・。
財布と違って、こっちは高額紙幣だぞ・・・。
少し不安でしたが、こちらもセーフ! 袋の中の現金も、抜き取られていませんでした。
良かった~~(^^;
なくなっていたもの
私たちはブリュッセル南駅で特急列車を下車。
トラムでホテルに向かい、ホテルにチェックイン。
地下鉄に乗って、ブリュッセル旧市街の、予約していたレストランに到着しました。
そこで、ビデオカメラのSDカードの残量がなくなりました。
パパ:SDカードの交換しなきゃ・・・。(ゴソゴソ)。。。
パパ:あれっ?(ゴソゴソ)。。。
パパ:はぁぁ、やられた・・・。
私:えっ、どうしたの??
SDカードやバッテリー類を入れていたポーチがない・・・。
何と、いつもパパのリュックに入れてあるはずの、SDカードや予備バッテリーを入れた透明のポーチが、入っていなかったのです!
パパ:128GBのSDカードが3枚、64GBのSDカードが3枚、バッテリーや充電器で、中古屋で売っても全部で2万円にはなるだろう。何かの電子機器だと思って盗ったんだろう。
私:バッテリー類をスーツケースに入れていたってことは・・・?
パパ:いや、その可能性はまずないだろう。SDカードや予備バッテリーは、いつでも交換できるようにリュックに入れているから・・・。
私:そうよね・・・。
ホテルに置いてきたスーツケースの中にある可能性はありますが、その可能性は万に一つです。
パパ:俺のリュックを荷物棚から引っ張って、瞬時にポーチを抜きとり、またチャックをして座席に置いたんだろう。どうしてあの時すぐに気が付かなかったんだ・・・。パスポートや現金はあったから、すっかり安心してしまっていた・・・。
さすがに荷物棚のリュックを引っ張り出して持ち去れば、誰か他の乗客が気付いて「ドロボー!」と叫ぶかもしれません。
被害に気付かれないように、その場で騒ぎにならないように、きっとリュックの中身を1つだけ抜いてリュック自体は置いておき、被害者が中を確認している間に立ち去る、という手口なのです。
リカバリーできるのか!
救いだったのは、撮影済みのデータが入ったSDカードを盗られたわけではないこと。
出発からここまで丸5日分のデータは全て、たった今一杯になった128GBのSDカードの中に入っていました。
フランスで撮影したデータは無事だ・・・。
良かった・・・"(-“"-)"。
なくなった中でも、SDカードは買えばいいとして、一眼レフカメラ&ビデオカメラのバッテリーや充電器を失ったのは痛いと思いました。カメラやビデオカメラのバッテリーが切れても、充電器がないので充電ができません。
どうにかして、充電する方法はないものか・・・。
ビデオカメラをチェックすると、専用充電器がなくとも、本体のUSBにケーブルを挿すことで充電できるらしいことがわかりました。よっしゃ、ビデオカメラは何とか使える・・・。64GBのメモリーも内臓しているので、SDカードなしでもあと丸2日くらいは持つでしょう。
一眼レフカメラは充電できませんが、バッテリーがなくなったら、サブで持ってきているコンパクトデジカメに切り替えます!
よし、SDカードさえ買えれば、記録に支障はない!
SDカードを買わないと・・・。
近くのマーケット内のスマホ屋さんに寄ってみましたが、わずか16GBのものしかないのに値段も高く、購入は保留。結局、夕飯前に、街の人にSDカードの売っていそうな店を聞きまわり、教えてくれたお店で、無事64GBのSDカードを購入できました!
これで、何とか旅行を記録していけそうだ・・・。
けれど、失ったもの一式を買い直すには、充電器5千円×2、SDカード5,000円×6、バッテリー6,000円×2・・・。5万円以上かかる・・・。
5万円の損失・・・。
このあいだギリシャ旅行でスマホを盗られた時は、警察への届け出がなくてもグーグルの追跡機能を使ったことで盗難を証明でき、海外旅行保険がおりましたが、さすがにバッテリー類の盗難となると警察に届けなくては保険は下りないでしょう。
でも、お昼にブリュッセルに着いた早々、警察署に行って盗難届を出すって、恐らく午後の観光を全てつぶす覚悟で行かなくてはならないのではないか・・・(海外で警察署は行ったことないけど)。
う~ん、5万円の物品の保険請求(減価償却分があるので、保険で下りるのは3万円くらいでしょうが)を取るか、今日午後の観光を取るか・・・。
明日は、アントワープ観光の予定です。ブリュッセルの観光は、今日の午後のみなのです。
警察に行くことは、ブリュッセル観光をあきらめることになるかもしれない・・・。
今回の旅行の費用は総額100万円超。往復航空券だけで60万円もかかっていました。
そういうものを背負って来ているのに、3万円のためにブリュッセル観光をあきらめることは、得なのか損なのか・・・。
ブリュッセル観光をあきらめて3万円を取るか、3万円をあきらめてブリュッセルの半日を取るか。
パパと相談した結果、3万円よりも時間を優先することにし、今回は警察署には届け出ず、保険金請求もあきらめることにしました。
そう決めて、食事を始めたものの・・・。
スリに遭ったダメージは、そう簡単にはなくなりません。もんもんと考えてしまい・・・。
その後しばらく、心から観光を楽しむ気分にはなれませんでした。
実はこの話(ベルギーでスリに遭った話)には、さらに続きがあります。
その続きについては、いずれ旅行記の中で紹介できればと思います。
私たちのスリ対策
ベルギーだけでなく、フランスも、ギリシャも、イタリアも、スペインも、ヨーロッパはどこもかしこもスリ天国。
外国人相手のスリって、捕まらないんでしょうね~~(^^;。
もはや、完璧に防ぐのは無理なような・・・。
私たちも、ヨーロッパでスリに遭うのは3回目です。
たびたびスリの皆さんのお世話になってる私たちが何を言っても説得力がありませんが、一応、最後に私たちのスリ対策を紹介します。
1.パスポートや現金類を入れるポーチは大きいものを使っています。
リュックの中にA4サイズのジッパー付きのポーチ(100円ショップで売ってるやつ)を入れ、中のポーチは引っ張っただけでは取り出せないようにリュック内部とガムテープでぐるぐる巻きにしています。その中のポーチの中に、パスポートや現金、予備のクレジットカードなどの貴重品を入れています。
リュックごとひったくられては、元も子もありませんが。
2.スマホは首に巻いています。
アテネで、ポケットに入れていたパパのスマホをスられたことからの教訓で、面倒でも必ず首にひもをかけています。子どもたちも含め、家族4人全員でやっています。
3.戸籍謄本を持って行きます(有効:半年間)。
パスポートを盗まれた場合、外国の公館で「帰国のための渡航書」を発行してもらうために戸籍謄本が必要になるので、海外旅行の際には必ず日本で発行して持って行っています(半年間有効)。
当然、パスポートとは別のカバンに入れています。
以上、私たちのスリ対策でした!
あとは、経験上、カップル、若い女性、子ども(特に中高生くらい)、に要注意です。
今回はおじさん2人組にやられたから・・・、おじさんも含むと・・・。
もう、人間全部じゃん!!
何だかこんなことを話していると、緊張して、とても観光どころではないですよね(^^;
大丈夫、これも経験上の話になりますが、入場が有料の施設内は安全だと思います。
ず~っと緊張を続けるのは難しいので、有料施設内はある程度緊張を解いて、施設の外に出たら警戒。駅に来たら警戒レベルを最大限にする、って感じで、オン・オフを入れていけば、緊張(=警戒)の持続が可能だと思います。
次回は「子連れクロアチア+5か国周遊旅」の続きです。
朝、スプリットの街を後にして、雨の中、クロアチアの世界遺産:プリトヴィツェ国立公園行きのバスに乗っていると思っていましたが、私たちが乗っていたバスは公園入口のバス停を通過しました・・・。
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