台風予報の中、一夜漬けの荷造りでプラハへ(2019.9 子連れチェコ・ドイツ旅 #4)

前日に全ての荷物を詰め込み睡眠時間3時間で6時間30分車を連続運転して成田空港にやってきた超人パパ(真似厳禁)。

【チェコ・ドイツ旅:出発前~1日目】

チェコ・ドイツ旅行記の物語の始まり~~、始まり~~~。

今回の旅行は、とにかく準備不足のまま日本を飛び出したような、そんな状態(準備不足なので、英語を話せない私たちにはいつもよりもいろいろとリスクのある状態)での出発になりました。

いつもの準備スケジュール

まずは、いつもの旅行準備のスケジュールを紹介します。

私たちは、大体、9泊10日程度の家族海外旅行(個人手配)をする場合、

【出発1か月前】大まかな行程表を完成させ、日本でできる全ての予約を終わらせる(飛行機、ホテル、バス、列車やバスのチケットなど)。

【出発1週間前】詳細な行程表を完成させる(パパが原案を作成)。その後夫婦で確認作業、疑問点などあればネットで調べて、つぶせるものはつぶしておく(疑問点が解決しなくても、後悔しないようやるだけのことはやっておく)

【出発3日前】荷造りを(ほぼ)終わらせる。

~前日に荷造りするようだと、出発当日の寝不足を招いたり、出発時刻の遅れによる遅刻や焦りによる交通事故のリスクを高めてしまいます。成田空港まで車で7時間かかる私たちにとって、前日の睡眠時間確保も旅行の成否を分けるので、「出発前日の朝から旅行はすでに始まっている」と認識しています。~

・・・というスケジュール感で準備をしています。

当然、この通りうまくいかないこともあります。

ただし、今回は度が過ぎました。

とにかく準備をする時間がない!

今回はとにかく準備が全てにわたって遅くなりました。

原因は、旅行1か月前から、パパの仕事にトラブルがあり、パパが急に忙しくなってしまったこと。

うちのパパは、家事は一切やってくれないものの、平日はだいたい夜7時くらいには家に帰ってきて、子どもの相手(一緒にテレビ見る程度ですが)を喜んでやってくれます。

私はその間、料理・洗濯・掃除などの家事をこなします。

そして子どもたちを寝かせた後や翌日の早朝、多くても1日2時間程度ですが、旅行の調べ物をしたり、ブログを書いたりします。

旅行の調べ物はパパも熱心にやってくれ(むしろ毎回パパのほうが最後はがんばっている)、行程表は毎回パパが作成しています。

しかし! 今回は、何しろパパの仕事が忙しい。

旅行1か月前から、帰宅は毎晩夜の11時。そこから夕飯を食べ、お風呂に入ると、もう寝る時間です。朝は7時30分には家を出ます。

土・日に急きょ出勤のことも。

多分、パパの仕事の面では、この忙しいときに10日間の旅行なんて行っている場合ではなかったと思うんですが、今回は家族でヨーロッパ旅行ということで半年前から会社にも言ってあるし、急な仕事をパパが(他の人に代わって)引き受けている面もあったので、会社の人は皆休暇取得に向けて協力的だったそうです。

パパは、旅行に行くために、何としても旅行前に仕事を一段落させようと必死にがんばっていました。仕事のことで頭がいっぱいで、旅行前1か月は、旅行の行程のことは考える余裕がないようでした。

パパができない分、私が行程表を作らなくてはなりません。

ですが、パパが全然家にいないので、子どもたちの相手をする人がおらず、自然と子どもたちは私に向かってきます。

私も旅行の調べ物をしたりしたいけれど、一向に家事がはかどらない・・・。

うちのパパ、全く家事はしませんが、それでも家にいて子どもの相手をしてくれるだけで、少なからず私の家事の助けになっているのかも・・・。

ブログの更新も無理。このブログのほうは、2か月間、週1回の「のんびり更新」にすると決めて宣言しましたが、こんな状況の中、ミャンマー旅行記の週1回の更新でさえヒーヒーする始末。

そして旅行の準備は全く進まないまま、どんどん出発日(9月8日の日曜日)が近づいてきました。

私もパパも、旅行前1か月間、旅行の調べ物をする時間が、ほとんどなかったのです。

出発3日前の状況

そして、9月5日(木)の夜を迎えます。

9月8日(日)にヨーロッパ9泊10日間の旅行に出発する私たちの、出発3日前の夜です。

普通、準備は万端、「あ・あれも一応調べておこう」などと言って念のための調べものをしたり、荷物の最終チェックをしたりする段階。

ツアー旅行に参加するのとは違うのです。

そんな、出発3日前の夜の状況は、以下の通り。

・出発1か月前までに大まかな行程表を完成させ、日本でできる全ての予約を終わらせる(飛行機、ホテル、バス、列車やバスのチケットなど)。

 →バス、列車のチケットは出発1週間前にようやく購入。これだけは終わらせました!

・出発1週間前までに詳細な行程表を完成させる。

 →詳細行程表は未完成。バス・トラムの時間や停留所の位置など、未調査な点多数。

・出発3日前までに荷造りを(ほぼ)終わらせる。

 →荷造りは、全くの手つかず。

毎年旅行に行ってはいるものの、これだけ準備をしていない中で3日前の夜を迎えたのは初めてでした。気持ちばかり焦ります。

でも、パパはパパで仕事が終わらず、そっちのほうで焦っていたようです。最後の1週間は、深夜12時過ぎに帰宅するようになりました。

ひとつ助かったのは、今回、土曜日の出発の安い飛行機が取れず、出発が日曜日だったこと。土曜日丸一日、荷造りをする時間があります(ただし、パパは仕事が終わらなければ土曜日も出勤になる可能性もあり)。

もう、万全の準備はあきらめ、土曜日1日で何とか荷造りだけして出発、旅行の行程は、飛行機の中で「るるぶ」と「地球の歩き方」を見たり、現地でカタコト英語で聞きながら乗りきろう、そうするしかない、と、覚悟を決めていました(注:チェコはチェコ語、ドイツはドイツ語が公用語です)。

大型台風がやってきた! 成田空港直撃予報( ;∀;)

出発3日前、準備がままならず焦りに焦っている私たちに、衝撃のニュースが飛び込みました。

今年最大の台風15号が太平洋上に出現、9月8日(日)夕方、千葉県(=成田空港)に上陸する予想

私たちは9月8日(日)午後2時、成田を離陸するんですが・・・( ;∀;)。「ウェザーニュース」より引用。

は!!!??? 台風!!!???

そういえば、9月は台風シーズンじゃん!!

ここ最近、夏の旅行は7月か8月に行っていた私たち。9月の台風のリスクのことは全く気付いていませんでした。そうだった、9月は台風による飛行機の欠航がダントツで多い月だった!!!

飛行機が欠航になったらどうしよう・・・。

予想では、9月8日のお昼には、成田空港が暴風域に入ります。

午後2時離陸だから、この予想通りなら完全にアウトです。

いや、気合いを入れれば何とかギリギリ飛べそうな気も。

いやいや、航空会社は多数の命を預かっています。「大型の台風が来ると分かっていて、暴風域に入っていてもギリギリ飛び立てるかな、やっぱりダメかな」というタイミングで、気合いを入れてくれるでしょうか。

私が航空会社の偉い人なら、暴風域に入るとわかれば、安全性のほうを重視して、早めに欠航と判断するでしょう。

欠航の場合、払い戻しか、翌日などの振り替え便かを選べるようですが、私たちはホテルも列車の切符もキャンセル不可の状態で取ってしまっているし、迷わず振り替え便を選択することにします。

うまくいけば翌日。ダメでも2日遅れで、プラハに着けるでしょう。その場合、ドレスデンのホテルはキャンセルできませんのでお金がかかってしまいますが、それは仕方ありません。

一方、成田空港周辺で急きょ宿泊しなくてはなりませんが、そのお金は海外旅行保険から出るようです。飛行機の遅延特約をつけていましたので・・・。

振り替え便での行程変更で生じる損失計算

実は、もし振替便で翌日以降のプラハ着になった場合、損失はホテル代だけではありませんでした。

私たちの今回の行程は以下の通り。

9月8日(日)午後2時:成田出発

9月9日(月)朝:プラハ到着。プラハ観光。夕方の特急列車でドイツのドレスデンへ。ドレスデンで宿泊。

9月10日(火):朝6時ドレスデン発の特急列車でベルリンへ。ベルリンへ日帰り観光。ドレスデン泊。

9月11日(水):ザクセンスイス(ドレスデン郊外)観光。ドレスデン泊

という感じで、着いたその日にドレスデンへ、そして翌日は朝イチでベルリン日帰り観光という行程でした。

ホテルも列車の切符も全て購入済み(キャンセル不可)です。

1日遅れてプラハに到着できた場合でも、

9月10日(時間未定):プラハ到着。観光しないでとにかく同日中に列車でドレスデンへ。ドレスデン泊。

とするしかありません。

すると、1日遅れるだけで、以下の損失が発生します。

損失1.9日夕方の、プラハ→ドレスデンの家族4人分の特急列車切符が無駄に

損失2.9月9日宿泊予定の、ドレスデンのホテル代が無駄に。

損失3.9月10日の、ドレスデン→ベルリンの家族4人分の特急列車切符(往復分)が無駄に

損失4.9月10日の、プラハ→ドレスデンの家族4人分の特急列車切符を新規購入しなくてはならない

2日遅れの到着となれば、さらにドレスデンでのホテル代1泊分が無駄に。

プラハ到着日にすぐドレスデンに移動というこの行程、欠航の可能性を考え初日はプラハで1泊したほうがいいということはわかっていました。いつもならそうするんですが、今回に限ってまさか大丈夫だろうと、タカをくくって組んでしまった結果での今の状況。

台風シーズンの旅行なのに・・・(^^; うかつでした。

でも、いくら無駄が出ようとも、今日まで一生懸命準備をして(パパは仕事をがんばって)迎えるヨーロッパ旅行。台風による飛行機欠航くらいではあきらめはしません。

それでも、出発3日前、詳細プラン作りをせめて少しでも進めたい私たちに、台風の進路と飛行機の運航状況の確認の作業は、心身ともに痛いパンチとなりました。

台風15号の進路

出発2日前。金曜日の夜。

パパは夜11時に帰宅。仕事の方は、終わらないながらも、何とか同僚に引き継げる状態にできたようです。明日の土曜日は予定通り休めるようです。良かった・・・。

私は自分の分の荷造りだけ進めました。

台風の状況。依然、当初の予報通りの進路・スピードで進んでいます。日曜日の夕方、成田空港が暴風域に入ります。

飛行機の離陸は午後2時。

中国東方航空のホームページで検索しても、成田空港のホームページを見ても、今のところ欠航予定はありません。

しかし! 明らかに欠航となるであろう、その翌日(10日の月曜日)の便もまた、欠航とはなっていませんでした。

欠航の場合って、その日の朝とかに決まるのかな・・・。

とにかく、欠航と出ても振り替え便を頼む必要があるため、予定通り日曜日の早朝3時に家を出て成田空港へ向かおう、ということは決めました。

旅行準備のほうは、明日土曜日に全てがかかっています。

そして出発前日

そして迎えた出発前日。

子どもたちにはTSUTAYAで借りてきたアニメの映画を見せ、2人で必死に荷造りです。いつも持っていく、日本の水とお茶や、非常食となるカロリーメイトにおせんべいの買い出し。

パスポートやクレジットカードのコピー。

着るものは何を持っていこうか。

ビデオやカメラの機器の充電。SDカードのチェック、データ消去。

コンセントプラグ(Cタイプ)の購入。

とにかく準備をしていなかったのです。これって、ヨーロッパに家族で個人旅行に行く人が前日にやるの?というくらい、準備という準備を全て1日で必死にやりました。

家族みんなでお風呂に入り、明日出かける格好で子どもたちを寝せたのが夜の11時。

私たち夫婦が寝たのは深夜12時でした。

午前3時出発予定でしたが、幸い天候はいいみたいでしたので、午前3時起床、3時30分出発に変更。3時間の睡眠時間を確保します。

私は車の中で寝ていられますが、パパは成田空港まで7時間の運転。睡眠3時間では居眠り運転が心配です。でも、どう~~~~~~しても荷造りが終わらなかったのです。

眠くなったら絶対に無理して運転しないと夫婦で誓います。

行程表作りに充てられる時間はあるはずもなく、未完成のままあきらめました。

ちなみに、日曜日午前0時の時点で、欠航の情報は出ていませんでした。参考まで、JALのホームページを見てみると、日曜日の夕方出発の便以降に、一部変更や欠航などがあるとの表示。

台風は、ほぼ当初の予想通りに接近してきていますが、千葉県上陸の時間帯は「夕方」から「深夜」に変更になっていました。スピードが少し遅くなったのかもしれません。

JALと中国東方航空では違うでしょうが、JALが午後2時の便を飛ばすとわかり、それなら他の航空会社も飛ばすんじゃないか、と希望が持てました。

ようやく睡眠です。

私たちがいくら寝不足でもマイカーで空港に向かう理由については、こちらの記事をご覧ください。

出発当日

【3:00】午前3時、起床。

3時間の睡眠を経て、起きました。さすがに眠いです。

欠航の情報は出ていませんでした。とりあえず、希望を持って成田空港へ向かいます。

真っ暗な中、車に荷物一式と寝ている子どもたちを「積み込み」ます。

【3:30】雪国の地方都市の自宅を出発。

出発してから、寝られると思いきや・・・・、朝4時、子どもたちが起きてしまい、これから旅行に行くんだと元気いっぱい。にぎやかに遊び始めます。

私も、寝不足で疲れているはずなのに、なぜかテンション高くなっているのか、一緒に遊んで過ごしてしまいました。

パパが眠くなったらいつでも運転を代われるように、寝なくてはいけないのに・・・(^^;。

朝食は、コンビニで買ったおにぎりでした。

結局、運転を変わることなく、しかも途中、常磐自動車道で2回トイレに寄っただけで走り続け、通常7時間かかるところを6時間30分後の10時、いつものUSAパーキングの近くのコンビニに到達。

パパ、すごい(^^ゞ

パパも、なんだかハイテンションになっているようで、不思議と眠くならなかったようです。これまでずっと寝不足で仕事を続けていたので、寝不足に慣れていたのかもしれません。

子どもたちは、結局、空港に着くまで元気に遊んでいました(^^;。こりゃ、飛行機の中でぐっすりかもしれません(^^)/。 

【10:20】USAパーキング着

9月だと言うのにシャトルバス利用者が意外に多いのに少しびっくり。

【10:40】成田空港着

無事、離陸3時間前に空港に着くことができました。

着くと、すでに、午後1時50分発の上海行きの便のチェックインに列ができていました。チェックイン開始は30分後とのことです。

やった、飛ぶんだ!!、 良かった~~~(^^ゞ 

パパの目には光るものが・・・(^^; ここまで、大変な思いをしたもんね。 

チェックイン開始後にやっぱり欠航します、なんてこともあるかもしれないけれど、とりあえずチェックインをしよう!

飛行機揺れそう・・・(^^ゞ いや、そんなことは小さいことだ!

私たちは成田→上海間は座席の予約をしていなかったため、家族並んで座るために、早めにチェックインする必要があります。

チェックインの列はまだ空いていました。ここでパパがトイレに行きます。その間、5分くらいだったでしょうか。何ということでしょう、その5分の間に50人くらいの中国人の団体客がガヤガヤとやってきて、長い列を作ってしまったのです!

うう~~~、パパはトイレに行かせておいて、私と子どもだけで並んでおけば良かった・・・。

パパはトイレから戻ってきて、チェックインカウンターに突如出現した中国人の長い列にびっくり。

座席、並び席になるかなぁ・・・(^^;。

結果、無事、成田→上海、上海→プラハともに、家族4人で並んで座る席をゲットできました。

上海→プラハ間(所要時間11.5時間)は、家族4人バラバラになるとさすがにまずいと思って家族3人分だけ追加料金を払い席を予約していました。これなら、初めから席の予約なしでも並び席いけたかな・・・。いやいや、それは結果論ですね。今回はラッキーでした。

ユーロとコルナの両替計画

チェックイン後、チェコやドイツで仲良くなった子どもにあげる日本のお菓子(れんこんチップス、和栗のチョコレート、梅こんぶ)を買ったり、ドイツで使うユーロを両替でゲットしたりして過ごしました。

両替についてちょっと調べた範囲では、

・ドイツのユーロは成田空港で両替または現地ATMでキャッシング

・チェコのコルナは現地ATMキャッシング一択

という結論に達していました。

ユーロの場合、現地の両替所は手数料が高いようです。また、ATMキャッシングは、機械とカードの相性もあって受け付けてくれない場合もあるため、成田空港の両替所(銀行)で両替します。

日本での両替は、ごまかしがないので超安心。

ユーロは余っても次の海外旅行に使えるし、チェコで現金が足りなくなったときの予備費的な役割も担えるので(ユーロであればチェコ国内どこでもコルナに両替してもらえるし、相手によってはユーロのまま支払うこともできるようだから)多めに持って行くつもり6万円をユーロに換え、490ユーロをゲットしました。

結果として、185ユーロを持って帰ってきましたので、使ったのは305ユーロでした。

チェココルナは、チェコでも日本でも両替所で日本円から両替すると15%くらいの手数料!を取られるらしい(実際に確認したわけではないので未確認情報)ので、現地ATMでのキャッシング(手数料おそらく3%~5%くらい)とします。

台風到達直前、テイクオフ!

【13:50】定刻通り、上海へ向けて離陸。

離陸時は大した風もなく、ごく通常の離陸。

その後、夕方から成田空港は暴風域に入り、夜の飛行機から相次いで欠航することになります。

3日前の予報では「昼頃から」暴風域に入るとのことでしたが、台風のスピードが少し落ちたことで、私たちは飛び立つことができたのです。

結果として、この台風15号は、9月8日夜に千葉県を暴風域に捉え、9月9日未明に千葉県に上陸。約4,000戸の住宅被害、停電90万戸、電柱損壊2,000本以上、ゴルフ練習場の鉄柱をもなぎ倒すという大きな被害をもたらすことになります。

本当に、台風到達直前の離陸でした。

帰国後、友人たちから「あの日、飛行機飛んだの?」と口々に言われました・・・(^^;。

さて、上海国際空港での乗り継ぎ時間は何と9時間。空港のベンチで寝て過ごします。

いろいろヒドイ次回に続きます。

※世界遺産満載!子連れチェコ・ドイツ旅行記の第1話はこちら(全て無料)