プラハからドレスデンへの国際特急列車の食堂車で夕食(2019.9 子連れチェコ・ドイツ旅 #17)
【これまでの旅程】
1日目:台風直撃予報の中、成田から上海経由でチェコのプラハへ
2日目(今日):朝、プラハ国際空港着。シャトルバスの中の重大危機を運良く回避し、プラハ中央駅の荷物預かり所に荷物を預けてプラハ市内観光に出発。
火薬塔に登って「王の道」を歩き、旧市街広場のチェコ料理店「ミンコブナ」でランチ。プラハ天文時計、プラハ市役所、カレル橋を観光し、「トリカフェ」でケーキを食べました。
その後、雨の中、大急ぎでトラムと地下鉄を乗り継ぎ、プラハ中央駅へ戻って来ました。
発車1分前。プラハ駅で、結構ギリギリのタイミングで列車の最後尾の車両に乗り込んだ私たち。
まだゼエゼエいっている間に、静かに列車は発車しました。
午後6時32分発の、プラハ発ライプチヒ行き「EC258号」です。途中、ドレスデンに午後8時43分到着予定。2時間と少しの国際特急列車の旅です。
【チェコ・ドイツ旅:2日目その12】
2等車への列車内大移動
私たちが予約したのは2等車の席。座席指定はなし。チェコ鉄道のホームページでチケットを購入しました。大人234コルナ、子ども75コルナ、4歳の次女は無料。3人の料金で合計543コルナ(2,560円)。チェコは鉄道運賃がすごく安いです(これが、ドイツ側になると2~3倍以上に跳ね上がります)。
・・・、列車に乗ることは乗りましたが、取り敢えず列車の一番後ろに乗り込んだので、ここが2等車かどうかわかりません。
座席への入口を見るけれど、よくわかりません。3列シートなので、ここは1等車かな? どこにも書いていないようだし、よくわからないので、乗客の方に聞いてみます。
私:ここは2等車ですか?
紳士:ここは1等車ですよ。
そうか、そうですよね( ;∀;)。3列しかないですものね。日本で言うグリーン車です。私たちの乗る2等車は向こう。仕方がない、スーツケース2つに爆睡中の長女を乗せたベビーカーを順番にゴロゴロしながら、1等車を横断します。
うるさくして、申し訳ないなぁ(^^;
次の車両は
列車の連結部分の段差を何とか乗り越え、後ろから2番目の車両にやってきました。
ここは2等車かな?
進んでいくと・・・、何とここは、食堂車でした!
数人のお客さんが、早速ビールやらコーヒーやらを楽しんでいます。
食堂車があったので、ここで夕食を摂ることにします! はいいんですが、 ううう、 食堂車の真ん中を、スーツケースやらベビーカーを運びながら横断するのはバツが悪いなぁぁ・・・(^^;
みんなの視線を感じながら、できるだけ静かに食堂車を横断します。すいません~~~(^^;
2往復して、ようやく次の車両にコマを進めました。
今度こそ2等車だろう
後ろから3両目の車両にやってきました。ここはさすがに2等車でしょう!
まず、スーツケースを持たずに様子を見に行くと、ここは2等車なんですが、6人掛けのコンパートメント車両でした。
日本ではなじみがありませんが、3人×3人が向かい合って座る6人個室のような席で、車両の端が廊下になっています。
空いている席がないか見てみましたが、どのボックスも1人以上座っていました。
私たちは4人なので、2人までの部屋なら入ることは入れますが、混んでいる時ならまだしも空いている列車で、静かにゆっくりしているところに私たち家族4人がドヤドヤと入っていくのは心苦しいです。
この先の車両を見に行くと、この先は2人×2人で席が並ぶ普通の車両だったので、コンパートメント席はやめて、次の車両に行くことにしました。
狭い廊下を1つずつ、スーツケースを押して2往復して次の車両に移動します。
今度はエクストラだ(^^;
【18:45】最後尾から3つの車両を大移動し、後ろから4両目の車両までやってきました。ここは私たちの思い描く、4列シートの特急列車の車両です。
ですが、入口ドア脇に「EXT」と表示されています。
私:ここ、EXTってなってる! エクストラだ!
パパ:え? ファーストクラスがあるのは知ってるけど、エクストラクラスなんて聞いたことないぞ!
私:でも、書いてある!
パパ:見ると4列シートだし、ファーストクラスが3列だったのにエクストラ(ファーストのさらに上?)が4列シートってことはないから、ここは2等車両に違いない。ここでいいんだ。
私:そうかなぁ・・・。
この車両は空いていたので、スーツケース2つで座席を占領。盗難防止と固定のため、鍵付きワイヤーで座席にくくりつけます。
所々に、2人がけの席が向かい合ってあり、真ん中に小さいテーブルのある席が設置されています。私たちはその席を1つ使用し、4人で向かい合って座ることにしました。
午後6時32分に発車してこの席に座るまで、15分かかりました(^^;。
その間、列車は2つの駅に停車しました。
日本の特急列車と違い、大きな都市では、その周辺の駅にも停車するようです。
私たちは、乗り込んでくる人に混じり、車内でスーツケースをゴロゴロして4両目(^^;
長女をベビーカーから座席に移しますが、爆睡したまま、全く起きる気配がありません。ベビーカーは置く場所がなく、さらに座席を占領するのも(空いてはいますが)どうかと思ったので、車両の連結部に置いておきます。
私たちの隣の向かい合わせの席に、チェコ人? ドイツ人? かわかりませんが、高校生くらいの2人連れの若い女の子。
しばし座って、いや~ギリギリだったね、とか、ここまで移動が大変だったね~、とかの話を10分くらい。次女は列車の旅でウキウキです。
車窓には、草原と立木、羊の群れなど、チェコの農村の風景が広がっています。
まもなく、車掌さんが検札にやってきました。日本で予約したEチケットを見せてOK。この車両は2等車で間違いなかったようです。ちなみにこのチケットは列車指定のため、駅の打刻機で打刻する必要はありません。
5歳以下の子ども(確か)は無料なので、4歳の次女のチケットは用意していませんでしたが、無料のチケットがあるようで、車掌さんがその場でレシートのようなもの(次女の乗車券)を出してくれました。
3人で食堂車へ
私たちはトリカフェでケーキしっかり食べたのであまりお腹すいていませんが、次女がお腹すいたと。
次女はカフェで寝てたもんね・・・。
よし、やっぱり予定通り食堂車に行こうか。
でも、長女が爆睡中。寝た長女を連れて行くか、ここに寝かして行くか。
ベビーカーに寝かせたまま連れて行くのは、食堂車にベビーカーの置き場所がないので不可能。
長女を無理やり起こして聞いてみると、私ここで寝てる、とのこと。
通常、子どもを放置して別の場所に行くことはご法度ですが、ここは特急列車の中。しばらく停車駅はなく、誘拐はないだろう・・・と判断して、長女はここに寝かせておき、夫婦と次女の3人で食堂車に行くことにしました。
となりの席の若い女の子2人組に、声をかけていきます。
パパ:私たち食堂車に行くんだけど、子どもがここに寝ているから、見ていてくれないかな?
女の子たち:オッケ~~! いいわよ! 私たちドレスデンまでここで本読んでるから!
これでいく分か安心して食堂車に行けます。
※この時、私たちは長女を置いて食堂車に行きましたが、今から考えると寝たまま抱っこして連れていけば良かったなと思います。万一の事故・事件防止のため、皆さんはそうしてくださいね。
【19:00】食堂車に到着。7~8人くらいのお客さんがいました。思いっきり食事をしている人が2人。あとはドリンクを楽しんでいるという感じ。思いっきり夕飯時の列車ですが、食事での利用者はそう多くないみたいです。
日本ではもうめったにお目にかかれない食堂車。海外旅行でも食堂車を利用したことはなかったので、もう何十年振りかの食堂車利用です。
でも、高そうだなぁ・・・。
外はまだ明るいです。
パパ、本日4杯目のビール
座席に座った私たちにメニューを持ってきてくれたのは初老のスタッフ。60代くらいの男性でしょうか。
事前の情報をゲットしていなくて、食堂車のメニュー内容や値段の様子は全くわかりません。。
恐る恐るメニューを開けてみると、写真が豊富で選びやすいメニュー。値段はコルナとユーロ表示。値段は、チェコの観光地のレストラン並みといったところ。チェコ的には高く、ドイツ的には安い感じ。
まずはドリンクです。
パパはバドワイザービール。アメリカのメーカーでなくて、チェコのビールメーカーです。正しくは、ブドワイザー、と発音するみたいです。
もともとはこちらが元祖で、アメリカのバドワイザーを名称使用の件で訴えたことがあるとか。
メニューを見ると生ビールの写真だったので、てっきり生ビールが来るかと思っていたら、来たのは330ml入りの小瓶。何だよ~~~、とパパは残念がっていました。
パパ、本日4杯目のビールです。
私はジンジャーティーを注文。大きめのカップでたっぷり入ったものが来ました。体が温まっておいしいです(^^)/
ビールが35コルナ(170円)、ジンジャーティーが55コルナ(260円)。やはりビールよりティーのほうが高いみたい。
夕食は、ソーセージとローストポーク
料理は、悩んだ挙句、ソーセージ(55コルナ、260円)と、ローストポーク(179コルナ、850円)を注文。
これからドイツに入るわけですが、ドイツと言えばソーセージですよ!
お腹もペコペコというわけでもないし、私たちはもともと小食なので、これでお腹一杯だと思います。
料理を待っている間、これからの予定を確認したり、これまでのことをメモに記録したり。
そんなことをしている間に、次女は席で寝てしまいました(^^;
あ~~あ、これからおいしそうなお肉やソーセージやポテトが来るのに・・・。残念。今は日本時間では深夜2時、無理もありません。
夕方の時間帯に子どもが寝ていることは想定内です。そして早朝に目覚めることも想定内。明日は朝4時に起きて、朝5時44分ドレスデン発の特急列車でベルリンへ向かう予定にしています。
ソーセージとローストポークが到着! パンは無料で付いて来ました。
うう、これはおいしそうです。特にローストポークは肉が大きく、付け合わせの丸いミニポテトがかわいい! これで850円とは、かなりお得感があります。子どもたちが起きていたら、喜んで食べただろうに・・・(^^;
ソーセージは本場の味。安いソーセージに見られるような化学調味料の味はしなくて、自然な味で、とてもおいしいです! これですよ、ソーセージは!
今起きているのは夫婦2人。久しぶりの、静かな夕食を楽しみました。
食堂車でのお代はしめて324コルナ(1,530円)でした。
【20:00】 食堂車で1時間ほどゆっくりして席に戻ると、長女は依然爆睡中。
次女も椅子に寝かせ、私達もほっと一息。
ドレスデン降車作戦発令
【20:20】あと20分ほどでドレスデンに到着です。そろそろ降りる準備をしないと・・・。
何せ、ドレスデンは途中駅。スーツケース2つとベビーカーと寝ている子ども2人と一緒に、サッと列車を降りるという芸当をこなさなくてはなりません。
万一降り損ねて、私だけライプチヒとかは勘弁です。
子どもたち2人は爆睡中。起こして歩かせるのは無理でしょう。
ドアの前に早めに移動します。
スーツケースを固定していた鍵付きワイヤーを外してスーツケースを移動。
次女を抱っこ紐に入れます。
長女はパパが抱っこし、寝たまま、ドアのすぐ横にあった座席へ移します。
席に忘れ物がないかどうかよく確認。子どもたちのバッグは私が手に持ちます。
降車の作戦。
1、私が次女を抱っこしてベビーカーを担いで降車、瞬時にベビーカーを広げる。
2、パパが長女を抱っこして降車、ベビーカーに寝かせる。
3、パパが素早くスーツケース2つを降ろす
これで、30秒程度で降車できるでしょう。
危ない! ニセドレスデン駅の罠
【20:38】駅に到着。
予定より5分早く着いたんですね。
列車は停車してドアが開きましたが、誰も降りる人がいません。
駅名は・・・・、「ドレスデンー何とか」とドイツ語で書いてあります。
夜だし見えにくいな、ここでいいのかな、いいんだよね、とか思っていると、
プシュ~~
っという音と共に、すぐドアが閉まりました!
しまった! ドレスデンで降り損ねた!!!
やばい・・・、次は終点、ライプチヒかな?
ライプチヒまで1時間半。着いたら、とにかくホテルを探さないと・・・。
でも、今の駅で誰も降りなかったぞ・・・。
ドレスデンと言えばこの辺の中心駅。誰も降りないなんてことはないでしょう。
プラハを出た時も、発車して5分くらいで隣の駅に停まり、もう5分くらいしてまた停まり、と、結構小さい駅に2回停まりました。
今のは、「ドレスデンの隣の駅」、例えば「南ドレスデン駅」みたいな駅だったのでは!?
誰も降りなかったし、ドレスデン駅としては小さい駅だと思ったので、多分ドレスデンの手前の駅だったに違いない!
何かそんな気がしてきた!
ううう~~~、怖い~~~~、もし今の駅で慌てて降りていたら、「南ドレスデン駅」で降りてしまっていた可能性が!
次は、ドレスデン駅なのかな? それともドレスデン駅の周辺駅なのかな?
とにかく、駅名表示に集中することにします。
ううう~~~。
降車に大成功!
【20:43】定刻通り、列車はドレスデン駅に到着!
明らかに大きな駅ですので、間違いなくドレスデン駅でしょう!
駅名表示を確認・・・。「Dresden」で、間違いありません!
ここで降りるのだ~~~!!!
作戦通りに私がベビーカーを持って先に降り、ベビーカーをスタンバイ!
・・・っと、私たちの降車が誰が見ても明らかに大変なので、後ろで降車を待っていたドイツ人(多分)の男性が、パパの代わりに2つ目のスーツケースを降ろしてくれました(^^;
ダンケ! シェン!! ですよ。
男性のヘルプもあり、スムース過ぎるほどに素早く降車できました(^^)/。
男性はニコッとして、サッと立ち去ります。あれをスマートと言うのでしょね(^^)/ 私たちも見習わなければ・・・。(こんなことが続くせいか、私たちも日本で、大変そうな外国人観光客を見ると自然と手伝うようになりました。そういう場面に出くわす機会が少なく、まだ2~3度ですが・・・。)
振り返って屋根のない所を見ると、ドレスデンも雨。それも結構しっかりバシャバシャと・・・。
駅からホテルまでは500メートル。濡れて行くのやだな~~。バスは乗りません(あるけど1時間に1本くらいらしく、歩いたほうが早い)
スーツケース2つと寝ている子ども2人連れて・・・、どうしようか。
皆さんならこういう状況ならどうしますか?
タクシー?
私たちが選択したのは、当然、徒歩です(お金ないもん)。
「せ~んろ(線路)は続く~よ~、ど~こま~で~も~~」じゃなくて、私たちの場合、
「し~れん(試練)は続く~よ~、ど~こま~で~も~」ですよ全く(自ら試練を招き入れている気もしますが)。
次回に続きます。
※ちなみに次回は、ドレスデン駅徒歩圏内にあってシャワー・トイレ付き4人部屋で4泊で267ユーロ(32,200円。1泊あたり8,050円)だったきれいなホテル(親子連れにはここ重要)のお部屋を紹介します。
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