台南:保安駅で、日本語で話しかけてきた台湾人女性の車に乗った(0歳&4歳:子連れ台湾周遊旅 ♯34)

【これまでの旅程】
1日目:朝4時に家を出発、成田から台北へ。夕食とマッサージ。

2日目:台北郊外観光。野柳地質公園、淡水。

3日目:台北郊外観光。十分大瀑布、十分で天壇上げ、平渓、九份。

4日目:台北郊外の烏來温泉観光。龍山寺、台北駅フードコート。

5日目:特急列車で台中へ。台中観光。宮原眼科、賽覚寺、彩虹眷村、高見湿地。特急列車で嘉義へ。

6日目:朝6時起床。ホテルの前のチマキ屋台で朝食。嘉義駅前からタクシーで森林之歌へ。その後、歩いて阿里山森林鉄路車庫園区、檜意森活村へ。KANO記念館を堪能しました。その後、タクシーで嘉義駅へ。

嘉義から路線バスで、関子嶺温泉に向かうも、降りるバス停を間違え、しかも地図も読み違え、山道を思いっきり遠回り。ヘトヘトになって景大渡假荘園に到着。泥の温泉を堪能しました。竹香園で絶品鶏料理の夕食後、最終の路線バスでホテルに戻りました。

7日目(今日):朝6時起床、7時出発。ホテル近くの食堂で朝食。快速列車で台南駅に到着。駅に荷物を預けました。

【9:20】朝、快速列車で、嘉義から台南駅に到着。駅の荷物預かり所にスーツケース2つ等を預けました。

【2015.11台湾周遊旅:7日目その2】

ローカル列車で隣の保安駅へ

今日はまず、太鼓のテーマパーク「十鼓文化村」に行きます。台南駅からタクシーで向かってもいいのですが、私たちは列車で1つ行った隣駅「保安駅」までは列車で移動し、保安駅からタクシーで向かうことにしました。

節約ですよ節約(^^;

保安駅前にタクシーがいることは調査済み。いなければ1km歩くだけです。

駅の荷物預かり所に荷物を預け終わって時計を見ると・・・、列車出発まであと2分! ヤバい、急げ!

台南駅で、何とか普通列車に駆け込み乗車したのでした(^^;

【9:35】台南駅からローカル列車で1駅、保安駅に到着。荷物がないのでラクチンです(^^)/

こちらの保安駅、4番線まであるなかなか大きな駅でした。

風情のある駅舎で記念撮影

こ線橋を渡って駅舎に行くと、待合室が、日本の田舎駅そのまんま。待合室のベンチに座ってみると、日本の田舎を旅行しているみたいでなんだか落ち着きます。

駅から出て外から駅舎を見ると、純日本風の建築で、これまたものすごく趣があります。おそらく戦前からの木造駅舎(=日本統治時代の駅舎)を大切に使っているのだと直感的に感じました。

なにこれ、素敵な駅舎じゃないの~~~!

帰国後に調べてみると、この駅舎が建設されたのは1909年。「台湾歴史建築百景」にも選定されている建物のようです(11.仁徳保安車站)。

コンクリートとガラスの建築物であふれる現代で、日本時代に建築された木造建築を大切に保全して現役で使っているって、台湾の人の心意気がうれしいじゃないですか! 文化財であると同時に、美しくて、1つの芸術だとも思います。

思わぬところでの素敵な出会いにびっくりし、駅舎と写真を撮ったりしました(^^)/。

かわいらしい、保安駅の駅舎。

台湾人女性に日本語で話しかけられる

【9:40】駅の前にはタクシーが2~3台並んでいるのが見えました。

さ、タクシーに乗って「十鼓文化村」に向かうか・・・・。その前に、この素敵な駅の待合室で、タクシーの運転手に見せる「メモ」を書くか。

台湾の田舎のおじさんドライバーともなると英語を全く理解できない人もいると思われ、「十鼓文化村」と紙に書いて見せようと思ったのです。同時に、これから行く十鼓文化村までの道を地図でチェックしていました。

う~~ん、この距離なら、歩いて行けなくもないけれど、やっぱりタクシーを使った方がいいかな・・・。

長女はごきげんで日本語で話しています。

そんな私たちに、待合室で向かいの椅子に座って電車を待っていた30代くらいの女性が、日本語でおもむろに話しかけてきました。

台湾人がいきなり日本語で話し始めたのでびっくりしました。たどたどしい日本語です。

その会話の内容は、もうすぐ5年経つ今でもよ~く覚えています。

女性:日本人ですか? これからどこに行くのですか?

パパ:この近くの「十鼓文化村」です。私たち、太鼓が大好きなんです。

女性:どうやって行くのですか?

パパ:タクシーに乗ろうと思っています。

女性:十鼓ですか・・・、小さい子どもが行っても、面白くないですよ・・・。

パパ:??(どうしてそんなこと言うんだろう) 大丈夫です、わたしたちは「太鼓の達人」が大好きで、いつも家で太鼓をたたいているんです。ゲーム、わかります? うちの子どもは、太鼓、大好きなんですよ。

女性:そうなんですか、じゃ良かったです。十鼓までは、ここからタクシーで80元(320円)以内※ですから、それ以上は払わないで。

※このタクシー料金の相場は2015年11月当時。

パパ:(この女性は私たちがタクシー運転手に騙されないよう、相場を教えてくれているのだな・・・)ありがとうございます!

会話終了。

~今日の日程をるるぶや資料で確認する私たち~

女性からの、ちょっと信じられない申し出

ひと呼吸置いて、女性がまた話しかけてきました。

女性:すみません、家族で台湾に観光旅行に来ているのですか?

私:そうです、私たち、台湾が大好きで、半年前にも来て、これが2回目です。台南も2回目なんですよ。

女性:そうなんですか! それはうれしいです!! 私も日本が大好きです。東京の人ですか?

私:いや、〇〇っていう所、知ってますか? 日本の北の方の地方都市で、東京から車で7~8時間の所です。雪がたくさん降る所ですよ。

女性:〇〇、知っていますよ! 行ったことはないですが・・・。東京へは、先月行きました。

私:そうなんですか! 日本語お上手ですもんね。

女性:仕事で・・・(^^;。

会話終了。

~今日の日程をるるぶや資料でなおも確認する私たち~

すると、また女性が話しかけてきました。何やら思い付いた様子です。

女性:もし良かったら、今日、私が皆さんを案内しましょうか? 私の車で。台南のを。

私:えっ?? 大丈夫ですよ。ご心配なく。

女性:私は十鼓文化村で働いているんです。私が台南の街をご案内します!

私:えっ? でも、今日はお仕事お休みなんですか?

女性:仕事ですが・・・、大丈夫、多分何とかなります。

私:いいですよそこまでしなくて!!

女性:大丈夫、ちょっと待ってください!!

引き気味の私たちをよそに、そう言うと女性は、携帯電話でどこかに電話をかけ、早口の台湾語(中国語)で話し始めました。

海外で日本語で話しかけてくる「人の良さそうな人」は、99%詐欺師

さて、正直、困った。

女性は厚意で言ってくれているのかもしれないけれど、海外で日本語で話しかけてくる人は、99%が詐欺師と相場が決まっています。

東南アジアで聞いたことのある観光客をターゲットにした犯罪としては、日本語で話しかけてきて一緒に観光などして、仲良くなった後に自宅に連れて行かれ、出された飲み物を飲むと急激に眠くなり、起きると財布を取られてどこかに放り出されているというもの。

でも、ここは台湾。台湾なら大丈夫なんじゃないか。

いやいや、台北郊外の烏来温泉では、小米酒(粟のお酒)をまんまと騙されて2倍~3倍の値段で売りつけられたじゃないか。

その時の記事はこちら↓。

台湾:烏來の極悪ぼったくりおみやげ店の手口

でもここは観光地じゃないぞ。あの女性は、観光客を待ち伏せていたんじゃない、電車を待っていたんだ。

いやいや、本当に電車を待っていたのか?? 十鼓文化村の職員だと言ったけど、ここは十鼓文化村の最寄り駅。これからどこかに出張するのかな? でも、ここから文化村までは1km、わざわざ電車で出張に行く? 出張なら車で行くのではないか。

それにこの女性はジーパンにTシャツ。服装がラフ過ぎる。本当に十鼓文化村の職員なのか?

でも、この待合室で、あの女性が先に座っていた所に、私たちが入って行って向かいに座ったのだ・・・。あの女性から私たちに近づいて来たわけじゃない・・・。

私:パパ、どうしよう・・・。

パパ:う~~ん、詐欺のパターンではあるけれど・・・。あの人は本当にいい人のような気がする。お任せしてみよう! これも旅の醍醐味さ。

私:わかった!

女性は電話を終えると、満面の笑み。

女性:仕事、大丈夫でした! 都合つけました。今日は1日、私が台南の街を案内します!

パパ:ありがとうございます! でも、いいんでしょうか・・・。

女性:大丈夫大丈夫、今は忙しい時期じゃないので。私は、あなたたちが台南に来てくれたことが本当にうれしいんです。今、迎えの車を呼びましたので、その車で一緒に十鼓文化村まで行きましょう。

パパ:・・・わかりました、よろしくお願いします! 私は〇〇と言います。子どもは、〇〇と〇〇です。

女性:〇〇ちゃんと〇〇ちゃんですね。私はCと言います。

女性はC(台湾語の名前)と名乗りました。この後、迎えの車が来るまで10分ほど、駅の待合室でCさんと話していました。

リトマス試験紙

【9:50】Cさんが呼んだ車が到着。男性が運転していましたが、Cさんの旦那さんというわけではなく、仕事の関係者のような感じ。またこの人もラフなんですよ服装が(^^;

「十鼓文化村」の服でも着た人が来れば、十鼓文化村の職員だという証明になるんですが・・・。

迎えに来た男性はCさんと笑顔で話し、私たちを車に誘導します。

十鼓文化村に向かう・・、という名目で。

Cさんとこの男性が、いい人たちか詐欺師なのかは、この車がリトマス試験紙となりえます。

この車が、まっすぐ十鼓文化村に行けば、Cさんは「いい人」。

理由を問わず、この車がまっすぐ十鼓文化村に行かなければ、Cさんは「悪い人」。

「理由」とは、例えば、「ちょっと忘れ物したから自宅に寄る」とか、「子どもが楽しめるもっといい所があるから、先にそっちに行こう」とか。車に乗り込んでからそのようなことを言って見知らぬ人が行先変更する場合、その理由は100%ウソです。

Cさんが悪い人だとわかれば、理由を問わず、場所を問わず、私たちは逃げます。そして、ものすごく大きな声で騒いで助けを求めますよ~~~。多分詐欺師もビックリするくらいの騒ぎ方で。

旅行者を騙しにくることについては、インドで鍛えられましたから(^^;

私たちは、Cさんが呼んだ車に乗り込みます。GパンにTシャツの女性がCさん。

さて、この無謀な判断が、吉と出たか、凶と出たのか・・・。次回に続きます。

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