エジプト談義その4「お供えを強要する国、エジプト」
私とパパが15年ほど前にエジプト旅行に行った時のお話を基に、エジプトに関するエッセイを数回のシリーズで紹介します。今回は第4弾です。
「アッサラーム・アレイコム(こんにちは)」より言われる言葉、「バクシーシ」
「バクシーシ」・・・これは、観光客がエジプト人に一番言われるアラビア語です。
日本語訳は、「喜捨」。裕福な者から貧しい者への恵み、ということだそうです。
西洋の「チップ」に似ていますが、ちょっと違います。
チップはサービスへのお返しですが、バクシーシはお供え、寄付、のようなものなので、何のサービスを受けていなくても成り立つものです。
そう、何でもありです。
「バクシーシ!」の日本語訳、使われ方の実態としては「金くれ!」ってとこですね。
外国人観光客は、「こんにちは」を意味するアラビア語「アッサラ―ム・アレイコム」の2倍は言われます。
ピラミッドで
エジプト初日、ピラミッドで。
写真を撮っていたら、エジプト人がにこにこして近づいてきて、「ピラミッド、すごいだろ! 俺がシャッター押してあげようか?」と言ってくれました。
パパとふたりで撮ってもらい、「サンキュー!」と言って立ち去ろうとしたら、ニコニコしながら道をふさいで「バクシーシ」と言い、手を出してきました(^^;
「写真撮っただけでチップとは・・・(^^; この人、初めから金目当てだったな・・・」と心の中で舌打ちし、財布の中身を確認するも、小額紙幣がありません。
そうすると、財布の中のドル札が見えたのか、「OK!1ドル!」の言葉。物価が日本の約5分の1のエジプトでは、1ドルは「バクシーシ」の相場よりかなり高い金額です。
渋っているとおじさんの表情が変わってきたので、勉強料と思ってこの時は1ドル渡しました。
観光ラクダで
これから、どこへ行くにも何をするにも、エジプト人から「バクシーシ」というセリフを聞かされました。
5ドル払って観光ラクダに乗っていて、途中で止まってカメラのシャッターを押してもらったと思ったら「バクシーシ」。
降りるときももちろん「バクシーシ」。
ラクダをなでれば「バクシーシ」。
おいおい、何回バクシーシやれば気が済むの・・・(^^;
観光地のトイレで
観光地のトイレには必ずそうじのおばさんがいて、トイレを済ませて出ようとすると「バクシーシ」。
観察していると、そのおばさん、普段はおしゃべりしていて、駐車場に観光バスが止まるたびにトイレの前にスタンバイ。掃除をするふりをして、利用者全員から「バクシーシ」を回収していました。
観光馬車で
観光馬車に乗る際、「市場まで10ドル」と言われ、前金でお金を払って乗ったら、着いた時に「バクシーシ、2ドル、プリーズ」。
ドル札を持ってなかったので10ポンド(当時のレートで約1.8ドル)渡したら、馬車の運転手のおじさんが「これじゃ足りない!」と猛烈に怒り出しました。
バクシーシは、お供え、寄付なんだろうに・・・。この場合はチップに近いけれど・・・。運賃の約2割もチップ渡してるのに、足りないって何だ足りないって・・・。
一緒に乗った同じツアーの大学生たちと一緒に日本語でまくしたてて、逃げてきました。
国立博物館でも
こんなことも。
博物館の展示物を見物していると、警備員が展示物を指さし「これはクレオパトラの絵のコイン、これは・・・」と聞いてもいないのに勝手にしゃべり始めました。
最初はチップを要求する「押し売りガイド」かなと思いましたが、警備員の人だし、きっとただヒマだから、観光客の相手をしているのだろう、と思いました。
ひととおりの説明(1~2分ほど)が終わると、「バクシーシ」の言葉。
あぁ、やっぱり・・・(^^;
その時、すかさずもう一人の警備員がその展示室のせまい出入り口をふさぎました。
おいおい、警備員が連携プレーかよ(^^;
展示室の中には他に人はいません。
1ポンド渡すと、「もう1ポンドくれ」と言うのです。
多分相棒の分なのでしょう。“国立博物館の警備員でもこうなのか”と、すっかりエジプトにウンザリしてしまいました。
いくらでもないし、もう1ポンド、渡しましたよ・・・(^^;。
次回は、「ヒマ人の国、エジプト」です。
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