エジプト談義その3「ぼったくりの国、エジプト」

みんなでお買い物している時には、せいぜい「プチボッタクリ」程度です。

私とパパが15年ほど前にエジプト旅行に行った時のお話を基に、エジプトに関するエッセイを数回のシリーズで紹介します。今回は第3弾です。

やられた~~っ!

発展途上国でよくある、観光客をターゲットにしたもの・・・。それは、ぼったくりと風俗なのではないかと思います。

エジプトは、風俗はないと思いますが・・・、間違いなく「ぼったくりの国」です。

これから、エジプトの市場へ買い物に行くという時。ツアーのバスの中で、エジプト人のガイドさんからこんな説明がありました。

ガイドさん:バザール(市場)の商品に値札はついていません。

価格は交渉です。

値段は、店によって、商品によって、相手によって変わります。

まず店員の言い値の半額くらいを言ってみて、半額になるものもあるし、全然値引きされないものもあるから、がんばってみてください

一見、いいアドバイスのように思いますが・・・。

後から思えば、これは大変なミスリードでした。

ひょっとして、ガイドさん、わかって言っていたのかな?

私が歩いていると、通りでおみやげ店の店員が民芸品の楽器を弾いて勧めていました。

黒人の店員:ノータカイ! ノータカイ!(日本語で)

へぇ~、日本語話すとはね~、とびっくりしながら、楽器が珍しかったので「それいくらですか?」と聞くと、店員さんは寄ってきて、耳元で小さな声で話します。

黒人の店員:あなただけのグッドプライス! 35ドル(約3,800円)!(ひそひそ声で)

・・・結構いい値段だなぁ。「高いなぁ」と苦笑して立ち去ろうとすると・・・。

黒人の店員:じゃぁ、いくらがいい?

・・・え? 私が値段言うの? 

なんか面倒くさいなぁと思ってバスに向かって歩き出すと、「待って待って、25ドルでいい!」と言いながら店員もついてきます。

おいおい、いきなり10ドルも値下げかよ(^^;

もう、こんな店いいや。

時間がないので構わず歩いていたら店員はずっとついてきて、脇で「20ドル!」「18ドル!」「15ドル!「12ドル!」「10ドル!」と必死に叫びます。

初めの35ドルは一体何だったんでしょうか・・・(^^;

「9ドル!」

「8ドル!」

「7ドル!」

・・・・・・・・。

7ドル(750円)なら、初めの言い値の5分の1です。それは安いと思い、立ち止まって7ドルで買うことにしました。

もう、店から100メートル先まで歩いて来ていました。

その場で7ドルを渡して、楽器をゲット。

バスに戻ると、「へぇ~、それ、買ったんですか!!」と、みんな、怪しげな楽器に興味津々。

「いくらで買ったんですか?」と卒業旅行で来ている大学生たちに聞かれ、「7ドル」と答えた私にびっくるするみんなを見て、私は自慢気でした。

35ドルの物を、7ドルまで値切ったんだよ。私、ヤルでしょう~~(^^)/

しかし次の瞬間、それは落胆に変わりました。

男子大学生:それ、うちらには1ドルって言ってましたよ。荷物になりそうだったから買いませんでしたけど・・・。

ええ~~っ! 

騙された~~っ!!

1ドルで売られていた楽器に、7ドルも出してしまいました( ;∀;) 値札ついてないんだもん・・・。

またやられた~~っ!!

別の市場で。

エジプトの民族衣装:ガラベイヤ(ワンピース)を買おうと、値段交渉を始めました。

これは1着45ポンド(約8ドル)、これは一着50ポンド(約9ドル)と言われました(注:レートは当時のものです)。

そんな、絶対に高い値段を言ってるに決まってる!

私:どっちも買うから、合計80ポンドにしてください

(しばらく、安くして!、できない!、の押し問答)

店員:あっ、ドルは持ってる?

私:ドルでも大丈夫よ。

店員:わかった! ドルならスペシャルプライス! 思い切ってひとつ10ドルで、ふたつで20ドルにまけとくよ! 持ってけドロボー!

私:(20ドルってことは約2,200円。ワンピースが2着で2,200円だったら結構安いなぁ・・・。それならいっか・・・。)20ドルでOKよ。

こうして、2着を20ドルで購入。

けれど彼は、こちらが20ドル渡しても商品を渡そうとせず、「頼む、あと1ドル、これは値引きしてあげた僕へのチップの分!ギブミー!」と粘ってきて、さんざん押し問答の末、無理やり商品をふんだくってきました。

パパ:いや~っ、ガラベイヤ買うのもすごくエネルギー使うね~(^^;

私:ほんとに。でも、初め95ポンドって言われていたのを、20ドルまでは値切れたわ・・・。

私:ああっ! 95ポンドって、ドルにすると17ドルくらいじゃない!!(当時のレートで。令和4年現在はエジプトポンドは対ドル比ですごく安くなっています) 

何と大胆な! 交渉の途中で、逆に値上げされていたんです!!

ワァーッっと英語でマシンガンのように話されると、理解しようとするのが精一杯で、ふと立ち止まって計算する余裕がなくなってしまうのです。

パパも、まさか値上げしてくるのは想定外だったみたいで、全然気が付いていませんでした。

あああ~~っ( ;∀;)。

民族衣装にはコリゴリです(^^; (今となってはこれもいい思い出(^^)/)

またまたやられた~~っ!!!

また、別の日。

この時のリベンジをすべく、別のガラベイヤのお店に立ち寄った私たち。

初め35ドルと言われたガラベイヤを、20分かけてねばってねばって15ドルまで下げさせて、やっとの思いで購入。

これは少し高かったけれど、いい品物っぽいし、いい買い物できただろう・・・。

翌日。

船内の「ガラベイヤパーティー」にそのガラベイヤを着て行くと、偶然にも、同じツアーの大学生が色違いの物を着ていました。

私:あっ! 色違いですね! これ、かわいいですよね!

女子大生:そうですよね! 5ドルでいいと言われたし、衝動買いしちゃいました(^^)/

私:えっ・・・、5ドル・・・。

私はこの時、まさか15ドル出して買ったとは、恥ずかしくて言えませんでした・・。

その学生は、買い物終了後で5ドルしか持ってないところに同じお店で声をかけられ、「5ドルしか持ってないから」と言ったら、5ドルで売ってくれたとのことでした。

ナイル川を下る2泊3日のフェリーツアー中、ガラベイヤパーティーが開かれました。日本人の女のコたちで記念撮影しています。

彼らの手口

何回かだまされるうち、彼らの手口がわかってきました。

例えば、1ドルの楽器を売りつける時。

「いくら?」と聞いてきた客に、まず「35ドル」と法外な値段を吹っかけます。

「高い!」という客に対して、必ず「じゃあ、いくらなら買う?希望の値段を言ってみて」と相手に価格を言わせます

まさか通常1ドルのものを35ドルと言っているなんて外国人には思いもよらないので、思い切って半額以下に値切って「じゃあ、10ドルでは?」などと言おうものなら彼らの思う壺。

彼らはにがーい顔をして「それは無理だよ。せめて20ドル」と言い、心の中では飛び上がって喜んでいます。

だって、最低でも10ドル、通常価格の10倍の値段で売れるのですから。

エジプトにいる最中、おみやげ店で、市場で、レストランで、常に不愉快なできごとの連続でした。

ぼったくりの他にも、5ドルのスカーフを買って10ドル払ったら4ドルしかおつりをくれず、とりあえずそれを財布にしまって「もう1ドルだよ」と言ったら「もう5ドル払った」と言われてモメたり。

ツアーで寄ったレストランで、「ひとつ9ポンド」と言われて注文した紅茶が会計時には「10ポンドだ」と言われてモメたり。

写真館では「写真撮影1枚6ドル」と言うから、6ドル払って2人で1枚撮ってもらおうとしたら、無理矢理一人ずつ撮られて12ドル請求されてこれまたモメたり・・・。

何かして、お会計のたびに、英語が話せる日本人の添乗員さんと一緒になってエジプトの店員と大ゲンカ。

10回もすると、いい加減ウンザリしてきます。

船乗り場の近くのおみやげ店。当然、値札は一切ついていません。

この時は、エジプト人って何てひどい人たちなんだ! と真剣に頭に来ていましたが、その後、長女を連れてインドに行った時にも同じような体験をたくさんして、こういう国はエジプトだけじゃないということがわかりました。

発展途上国を中心に、観光客相手のぼったくりや詐欺、非常に多いですよね。

騙されないためには、まず、相手の手口を知ることが重要です! 外国にお出かけの際は、「ぼったくり」「詐欺」のキーワードで、行先の国を検索し、情報収集してくださいネ(私は必ずやっています)。

次回は、「お供えを強要する国、エジプト」です。

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